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芥川賞受賞作!『おいしいごはんが食べられますように』あらすじと感想

みなさんこんにちは!

今回は芥川賞受賞で話題になった高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』を紹介します!

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内容は一言で言うと「不穏な職場の小説」です
芥川賞作品の中でも比較的読みやすい作品だと思います

それではあらすじから紹介していきます!

目次

『おいしいごはんが食べられますように』

あらすじ

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」

心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。
職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。

ままならない微妙な人間関係を「食べること」を通して描く傑作。

登場人物

物語は二谷さんと押尾さんという2人の人物の目線が交互に移り変わって進んでいきます。

会社の中でうまく渡り歩いている 二谷さん
・頑張り屋で仕事ができる 押尾さん

そんな二人の間には会社のアイドル的な存在の芦川さんがいます

芦川さんはみんなが守りたくなるような存在で、仕事ができなくても芦川さんだからと許してもらえるような存在です

押尾さんはそんな芦川さんのことを苦手に感じてました

押尾さんは同じ女性として、贔屓されている芦川さんが苦手なんです

物語の始まり

二谷さんと押尾さん、芦川さんの3人がメインで進んでいく物語

ある日、芦川さんが苦手な押尾さんは二谷さんにある提案をします。
『芦川さんにいじわるしませんか』

それに対して二谷さんは『いいね』と返します。

物語はこんなドロドロの始まり方をします

物語の見どころ

二谷さんの食事嫌い

この作品のタイトルの意味にもつながってくるであろう物語の軸は『二谷さんの食事嫌い』です

二谷さんは食事をすること自体が大嫌いで、食事に楽しみなんて感じていなくてカップ麺で腹膨れればいいとしか考えていません。

なんでそんなに嫌いなん!?ってびっくりするくらい食事が嫌いなんです

その対極のような存在として、芦川さんは食事をすごく楽しむタイプで、しかも料理がすごく好きなんです。二谷さんとは全くの正反対。
そんな二人はちょっとしたことがきっかけで恋人として付き合うことになります

こんな説明をしたらみなさんこう思いますよね?

意地悪をするんじゃなかったん?

芦川さんに意地悪しようと言われ、『いいね』と返したはずの二谷さんが芦川さんを付き合うなんておかしいと思いますよね?
正直作中で付き合った目的ははっきりとは書かれません。
この辺りの考察は後ほど紹介します。

食事なんて適当でいい二谷さんと、彼氏のためにしっかりとしたご飯を作る芦川さん
この二人の対極な関係が物語を通して描かれていくのです。

押尾さんの芦川さん嫌い

押尾さんは芦川さんの会社での態度が苦手でした。

みんなに気に入られるような態度と、ちょっとした体調不良ですぐに早退すること、さらにはその早退のお詫びとして毎回お菓子を作ってくること
そういった女の子らしい振る舞いが苦手だったのです。

女同士の妬みのような感情だと思います

さらには押尾さんは二谷さんのことが気になっていて、でも二谷さんは芦川さんと付き合っている。
このことも苦手な理由の一つだったと思います。

物語の流れ

こんな三人の関係性がメインで進んでいく物語
二谷さんの食事嫌いを交えながら、描かれていく不穏な人間関係

二谷さんは芦川さんと付き合いながらも、芦川さんに対していじわるをするのか
押尾さんはどんないじわるをするのか、結末が気になる方はぜひ読んでみてください!

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感想と考察

どうして二谷さんは芦川さんと付き合ったの?

個人的は付き合ったことに深い目的はないと思っています。
単純に芦川さんがかわいいから、それだけが理由だと思います。

実際見た目に関してカワイイと思っている描写は多く描かれていました。

二谷さんの闇の深さ

芦川さんと付き合って手の込んだ手料理を作ってもらっている二谷さん
この二谷さんの食事嫌いさはめちゃくちゃ闇が深いです。

手料理を作ってもらっても、夜食に隠れてカップラーメンを作ったり、最悪は芦川さんが会社に作って持ってきくれるお菓子は食べずにぐちゃぐちゃにつぶして捨てるんです

食べ物になんか恨みでもあるんかと思いますよ

でもなんで二谷さんはこんなに食事嫌いなの?という疑問はずっと残ったままです。。
さらに食事嫌いなままで、芦川さんが作ってくれる料理を我慢して食べる姿が闇が深すぎます。。

それでも芦川さんと付き合い続けて結婚まで考えている
二谷さんはマジで怖いです。。

作品のタイトルの意味

個人的にはこの作品のタイトル『おいしいごはんが食べられますように』
二谷さんの心の内の本当の思いなのか、二谷さんへの周りからの願いなのかなと思いました。

・二谷さんが食事を楽しめるようになったらいいなと芦川さんが思っている
・二谷さん自身いつかは食事を楽しめるようになりたいと思っている
この二つのどちらかだと思っています。

感想

正直芥川賞作品は読むのが難しいことが多いんですが、この作品は比較的読みやすいと思いました。

押尾さんは芦川さんのことを苦手に思っていますが、押尾さんの気持ちもすごいわかるんですよ
自分より仕事ができないのに、周りからは評判が良くて贔屓されていたら誰だってその人のこと嫌になりますよね

こういう職場のリアルは雰囲気も描かれていて共感する部分も多くありました

芥川賞受賞作ということで気になるかたはぜひ読んでみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか!

芥川賞受賞作品、高瀬隼子さんの『おいしいごはんが食べられますように』

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ページ数もそこまで多くなくて、芥川賞作品の中でも比較的読みやすい作品した

気になる方はぜひ読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!

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