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米澤穂信『可燃物』あらすじとネタバレ感想を紹介!【国内ミステリ三冠】

みなさんこんにちは!

今回が米澤穂信さんの『可燃物』のあらすじと感想をネタバレを交えながら紹介していきます!

この作品は2023年のミステリーランキング3冠(「このミステリーがすごい!」第1位、「ミステリが読みたい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位)を達成した作品で、警察を舞台にした本格ミステリです!

作品自体は短編集になっていて、多くは語らないが推理力抜群の葛(かつら)警部が主人公の作品です!

今作では5つの事件が描かれ、それぞれの事件でちょっとした違和感から事件の真相を暴いていく葛警部の推理が見どころになっています!

国内ミステリを3冠していることからも期待値抜群の中、その期待を越えてくる最高のミステリーになっています。

それでは作品のあらすじから紹介していきます!

今回紹介する作品

著:米澤 穂信
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この記事を書いた人
  • 書評ブログ歴3年
  • 年間読書数100冊
  • 好きな作家 
    住野よる、町田そのこ、知念実希人
  • Audible、Kindle愛好家
一緒に
読書しましょう!
目次

『可燃物』あらすじ

それではまずはあらすじから紹介していきます!

あらすじ

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。
しかし、捜査能力は卓越している。

葛警部だけに見えている世界がある。

群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。

警察ミステリー短編集

今作は群馬県警の推理力抜群・葛(かつら)警部が主人公の警察ミステリー小説です

この葛警部は多くを語らず、それでも独自の観察眼で他の人が気づかないような違和感に気づき、事件の真相を暴く
推理力抜群の警部です

自分語りもしないので人間味はないですが、クールに目の前の事件解決に臨む姿がかっこいい警部です

そんな葛警部が主人公の短編集になっています。

全5編の事件の中から、本記事では特に印象に残った2つの事件『可燃物』『命の恩』の内容を紹介していきます

『可燃物』

住宅街で連続放火事件が発生します

この放火事件は同じ市内の民家にあるごみ収集所に火をつけるというもの
しかも燃やすものは決まって”可燃物”

事件の捜査を進め、次の犯行を阻止するために張り込みなどを行ったが、3件の放火が終わってからぱったりと犯行は止まってしまうんです。

この犯行が止まったことが一つの謎です

捜査の中で何人か容疑者に浮上し、最も怪しい犯人を捕まえる証拠を手にします。

しかし、葛警部が引っかかるのは犯人の動機

  • なぜ、犯人は3件の放火をした後、放火をやめたのか(何か目的を達成した?)
  • なぜ、犯人は燃えにくい”可燃物”に放火したのか

他の刑事たちが犯人逮捕に向けて動き出す中、葛警部は犯人の動機を追及し、別視点から捜査を行なっていくのですーーー

『命の恩』

この物語は少し悲しく、つらい事件です。

ある日、行楽地として人気の遊歩道で人の右上腕が見つかる。
その後の捜査で、殺されたであろう人物の体の一部が次々と見つかっていきます。

殺された人物の身元も判明し、被害者の息子、被害者と付き合いの長い人物との接触にも成功
その後捜査を進めていく中で最も怪しい容疑者が浮上します。

そして、犯人が殺害に使ったであろう凶器も判明し、犯人逮捕に向けて警察は動き出します

しかし、葛警部の中でやはり無視できない違和感が生まれるのです。

  • なぜ、犯人はバラバラにした死体を人目につきやすい場所に捨てたのか
  • なぜ、犯人は殺害に使っていないはずの高枝切りハサミを購入したのか
  • なぜ、バラバラにした死体の中で左上腕だけ見つからないのか

以上のような違和感の感じ葛警部は別視点で、犯人に向き合い事件の真相を明らかにしていくのです。

その他の物語

上記のように、葛警部は他の刑事は気づいていないような違和感に引っ掛かり、犯人をただ捕まえるだけではなく、事件の真相を明らかにしていくのです。

今回紹介した以外にも3つの事件が描かれる今作

葛警部の推理が見どころのこの作品に、少しでも興味がある人はぜひ読んでみてください!

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『可燃物』ネタバレ感想

ここからは実際の『可燃物』を読んだ感想を紹介していきます!

ネタバレを含みますのでご注意ください!

警察の捜査シーンがリアル

今作は警察が舞台になっているミステリー小説で、捜査シーンがすごいリアルなんです!

一つの事件に関わる登場人物のキャラや役職、葛警部との関係性など実際の警察にありそうな雰囲気が感じられて、リアルなハラハラ感を味わうことができました。

また、徹夜の張り込み後の警察のピリピリ感
そして昼はカフェオレとパンで簡単に済ませる姿
警察と検死を行う医師との会話など

いろんな場面で警察って本当に大変なんやなと思いつつ、これが警察のリアルな姿なんやろうなと思わせられました!

リアルな展開でめちゃくちゃ物語に引き込まれました!

読みやすい推理小説

今回警察小説というのは事前に知っていたけど、短編集ということは知らなかったから読んでみてびっくり!

全く別の物語なのかと思いきや、葛警部という主人公はそのままで描かれる警察小説

それぞれの事件も端的で読みやすい作品になっていました!

葛刑事の推理が見どころ

今作の見どころは何といっても葛警部の推理です!

口数が少なく、部下から親しまれているわけではなく、上司からも気に入られてるわけではない葛警部

しかし、推理力は一目置かれていて、そのことは全員に認められているのはかっこいい!

葛警部の推理のポイントは、普通なら見逃してしまうような違和感に気づき独自に事件を解明するところ

だから、他の人とは違う視点で事件を解決してしまうんです。

その解決結果もただ犯人を捕まえるだけではなく、事件の真相を全て解明したうえでの解決
だからこそ事件によってはグッと胸に迫るラストが待ってるんです。

人間味はないけど、魅力あふれる葛警部の警察ミステリー
興味がある方はぜひ読んでみてください!

どんどんシリーズ化してほしい作品です!

著:米澤 穂信
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まとめ

今回は米澤穂信さんの『可燃物』のあらすじと感想をネタバレを交えながら紹介しました!

寡黙で多くを語らないけれど、とにかく頭の切れる葛警部の見事な推理が見どころの作品

2023年のミステリーランキング3冠を達成したのは伊達じゃない!

読みやすく、ハラハラドキドキの警察ミステリーです!

興味がある方はぜひ読んでみてください!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

著:米澤 穂信
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