・自分が思ってることを言葉にできない
・みんなの輪にいるときに自分じゃいられなくなる
今回紹介するのは、こんな人との関わりに悩みを持つ人に読んでほしい作品
古賀史健さんの『さみしい夜にはペンを持て』です
作者である古賀史健さんはライターで、ベストセラーである『嫌われる勇気』の作者でもあります。
本書は自己啓発本でありながら、タコが主人公の物語になっているのですごく読みやすく、心のに響く作品になっています。
また、本書は中学生に向けられた作品ですが、多くの大人にも響くであろう作品でした!
それでは早速書評していきます!
「思う」と「言う」には距離がある
友達との会話の中や、仕事中のコミュニケーションの中で自分の思いをうまく口にできないことってありませんか?
自分なりに思ったことや考えたことがあるのに、いざ口にしようとするとうまく言葉にできない
そんな自分が嫌いで、コンプレックスに思っている人もいると思います。
本書ではこのことを”『思う』と『言う』の距離が遠いだけ”と表現しています
「『思う』と『言う』の距離が遠いだけ。ことばを外に出すまでに、時間がかかっているだけさ。決して頭の回転がにぶいとかじゃない」
「ことばを外に出す順番、つまり話す順番を考えているのさ。ああやって考えているうちに、ことばが渋滞しちゃうこともある。でもそれは、ていねいに話そうとしている証拠だよ」
『さみしい夜にはペンを持て』45ページ
自分の考えをすぐに発言できる人はかっこいいと思えるし、羨ましいなと思う気持ちもわかります。
しかし、それは個性の問題であって、言葉にできない人は劣っているとかそういうことではないんです。
僕は思ったことをすぐに言葉にできないタイプなので、この考え方はすごく身に染みました
「書くこと」は「考えること」
これが本書のメインテーマのひとつです!
話すことと書くことは何が違うのか
周りの友達の中で”おしゃべりが好きな人”はたくさんいると思うけれど、”書くことが好きな人”はあまりいないと思いませんか?
それはどうしてだと思いますか?
実は”書くこと”のためには”考えること”が必要なんです。
自分がその日経験したことを言葉にすることは簡単です。
しかし、その経験を文章として書くためには、言葉の並びや句読点、文章の構成など真剣に考えないといけないんです
このことがどんな人でも面倒くさいと思ってしまうもの
だからこそ”おしゃべりが好きな人”はたくさんいるとけれど、”書くことが好きな人”はあまりいないんです
どんな人も一人になりたいと思うときがある
本書でさみしさには二つの種類があると書かれています
それは、子どものさみしさと大人のさみしさ
子どものさみしさは”まわりに誰もいないこと”
例えば、家で一人で留守番をしていたり、買い物中に迷子になってしまうなど
これはある意味当然なさみしさですよね
しかし、大人のさみしさは一味違う。
ひとりきりじゃないのにさみしいんです
学校や職場でまわりにたくさんの人がいるのにさみしさを感じてしまう
その理由は、その場に『自分』がいないから
この『自分』ていうのは、どんな肩書きもない本当の自分のことです
ひとりになって考え、なんでもない自分を取り戻すことがどんな人にも必要なんです。
その方法のひとつが『日記を書くこと』なんです
『日記を書くこと』が本書の1番のテーマになっています
本当の自分と向き合うために日記を書く
どうして日記を書くことが自分を取り戻すことになるんでしょうかーー
その理由は日記には嘘がないから
日記はその日にあったことや思ったことを書くものですよね
そして、日記は他人に読ませるわけではないから誰かの目を気にする必要がないんです
そのため、日記には嘘がないんです。
日記にその日の出来事や思ったことを書いていく。
そして、それを続けていくと日記に『もうひとりの自分』が生まれていきます
その『もうひとりの自分』は、嘘のない本当の自分
だから、日記を書くのが本当の自分と向き合うことになるんです。
本書を読んでから僕も実際に日記を書いてみようと思いました!
何を書いていいかわからない人はーーー
いざ、日記を書いてみようと思っても何を書いていいかわからない
そんな人も多いと思います。
実際僕も日記を書くのは苦手です・・
そんな人のために日記を書くためにポイントを紹介します!
- 出来事ではなく、その時考えたことを書く
- 場面をスローモションで書く
出来事ではなく、その時考えたことを書く
いざ日記を書こうとすると、その日あった出来事を箇条書きに書いていくような感じになりませんか。
- ショッピングモールに出かけた
- 新しい服を買った
- おしゃれなレストランでランチをした
こんな風に出来事を書くだけだと日記を書くことを楽しめないし、長続きしません。
そこで日記を書くときは出来事ではなく、その時に考えたことを書くようにしてみてください!
例えば、ショッピングモールに出かけて新しい服を買ったことを日記に書くとします。
あなたがその新しい服を買ったとき何を考えましたか?
「この服かわいい!」
「今度出かけるときに着ていこう」
「今まで着たことがない服だからチャレンジしてみよう」
人それぞれいろんなことを考えていると思います
その時の気持ちを日記に書いてみてください
そうするとその時の楽しい気持ちとかを思い出せるので、日記を書くことを楽しむことができると思います。
場面をスローモーションにして書いていく
日記を書くときのもう一つのポイントは、場面をスローモーションにして書くことです
さっきと同じようにショッピングモールに服を買いに行く場面を想像してみてください。
ただ、服を買いに行く場面でも思い返すとたくさんの場面があると思います
- ショッピングモールに行くまでの車内の様子
- 服屋さんい行くまでに見たショッピングモールの様子
- 実際に服を買って家で着てみた感想 など
このように服を買ったことに対してたくさんの場面を存在します。
そしてこの場面ひとつひとつでいろんなことを考えているはずです。
ひとつに出来事をスローモションにして書いていくと日記を書くことが、1日の出来事を思い出す楽しい作業になると思いますよ!
『さみしい夜にはペンを持て』みんなの感想
SNSに挙げられた『さみしい夜にはペンを持て』の感想を紹介します!
まとめ『さみしい夜にはペンを持て』
今回は古賀史健さんの『さみしい夜にはペンを持て』を紹介しました。
- 「思う」と「言う」には距離がある
- 「書くこと」は「考えること」
- どんな人も一人になりたいと思うときがある
- 本当の自分と向き合うために日記を書く
僕は、自分の意見を言うことが苦手で、言いたいことがあっても言葉にするのに時間がかかってしまうタイプです。
そんな自分を変えたいと思うことも多くありますが、本書を読んでそんな好きになろうと思えるようになりました。
「言葉にするのに時間がかかるのは相手に気持ちを伝えるために言葉の順番を考えているんだ」と思うようにしています!
また、嘘のない自分に向き合うために日記を書くことは本当にいいことです
実際に書いてみて、「そういえばあの時こんなことも思ったな」と意識しないと思い出せないことを感じることができました。
『さみしい夜にはペンを持て』は個人的に刺さる部分がすごく多い作品になりました。
本書は自己啓発本でありながら、タコが主人公の物語になっていて普段自己啓発本を読まない人にも読みやすくなっています。
また、本書は中学生に向けられた作品ですが、大人にも刺さる内容になっています。
興味があればぜひ読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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