みなさんこんにちは!
年間100冊の本を読む、マイスナフキンライフの管理人・だいちです!
今回は町田そのこさんの『あなたはここにいなくても』のあらすじと感想を紹介します
『あなたはここにいなくても』読んでみたいけど、買う前に内容を知りたいな・・・
読んでみたいけど、面白いのかな・・・
こんな疑問を持っている方に向けた記事になっています。
本記事を読めば、あなたはきっと『あなたはここにいなくても』を読みたくなるはずです!
それでは『あなたはここにいなくても』の中身を紹介する前に、町田そのこさんについて軽く紹介していきます
今回紹介する作品
町田そのこさんとは
町田そのこさんは福岡県生まれの作家さんです。
作品の中に福岡県を舞台にしている作品も多く、特に「コンビニ兄弟」シリーズは、福岡県の門司を舞台にした物語です。
デビュー作は『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』という作品で、登場人物が絶妙に絡み合う短編集になっています。
また、町田そのこさんは『52ヘルツのクジラたち』という作品で、2021年に本屋大賞を受賞しました。
この作品で、町田そのこさんを好きになった人も多いんじゃないですか?
僕もこの作品で好きになりました!
本屋大賞受賞後も、出版した作品が毎年本屋大賞にノミネートされ、すごく注目されている作家さんです
『あなたはここにいなくても』も期待を裏切らない素晴らしい作品ですので、ぜひ最後まで読んでいってください。
町田そのこさんの、本屋大賞ノミネート作が気になる方はこちらから
『あなたはここにいなくても』
それでは本記事のメイン、『あなたはここにいなくても』の詳しい内容を紹介していきます
あらすじ
恋人に紹介できない家族、会社でのいじめ、対人関係をリセットしたくなる衝動、幼馴染との突然の別れーー
人間関係の苦悩や、避けられない別れに、人生の路頭に迷ってしまった人たちの道しるべになる作品たち
寂しい心に温もりをくれる全5編の短編集
作品の構成
『あなたはここにいなくても』は全5編の短編集になっています。
それぞれの物語が絡み合うことはなく、1話完結型の作品です。
こういう作品はサクッと読めるので、読みやすいですよね!
内容は別ですが、それぞれの物語にはある共通点2つがあります。
- 福岡という土地が、帰る場所になっている
- それぞれの物語に、おばあちゃんが登場する
福岡は町田そのこさんの生まれ故郷です。
また、物語に登場するおばあちゃんはどんな形であれ、それぞれの登場人物の道しるべになる贈り物を残してくれます。
この二つの共通点を頭に入れながら、作品を読むともっと物語を楽しめると思います!
それでは、全5編の物語の中から特に印象に残った2編を紹介します!
「入道雲が生まれるころ」
主人公の名前は萌子
萌子はある特殊な病気を抱えていました。
萌子の病気
萌子の病気は、リセット症候群というもの
萌子はある日突然、ふとした瞬間に、それまでの人間関係をリセットしたくなってしまうのです。
住んでいる場所や、そこで出会った人、彼氏までも、ふとした瞬間にリセットしてしまいたくなるのです。
物語の始まりでも、1年付き合った彼氏からプロポーズされた翌日に、突然別れを切り出してしまいます。
物語の展開
そんな萌子の元に、実家から連絡がありました。
「親戚の藤江さんが亡くなったから帰ってきてほしい」
萌子は、藤江さんの葬式に参加するために、実家のある北九州市に帰ることになりました。
しかし、実家では大変な騒ぎが起こっていました。
なんと亡くなった藤江さんは、どこの誰だかわからない赤の他人だったのです。
死亡届を出す先に、役所の人から、すでに40年前に亡くなったことになっていて、本籍地も北海道という全く縁のない土地の人間だったのです。
そして、この親戚を思っていた藤江さんは、祖父の愛人だったのです。
このことを知った萌子は、妹の芽衣子と、藤江さんの遺品を整理することになります。
物語のテーマ
藤江さんの遺品を整理する萌子と芽衣子は、遺品の中から藤江さんの今までの歴史をのぞいていきます。
この中で、物語のテーマになっているのは、”戸籍まで捨てた人が最後まで残していたものは何か”、ということです
何の縁もない土地で、戸籍まで失い、生きてきた藤江さん
そんな藤江さんが死んだ後にでも残したものを見つけた萌子
リセット症候群を抱えた萌子にとっては、たくさんの気づきを与えてくれるものでした。
失ったものを振り返りながら、その中でも心の中に残っているものに気づかえてくれる物語です。
「先を生くひと」
二つ目の物語は、高校生の男女の物語です。
幼馴染の男女
主人公の男女は、藍生という男の子と、加代という女の子です。
二人は幼稚園の頃からの幼馴染です。
同じマンションに住み、中学校まで一緒、別の高校に行っても朝はいつも一緒でした。
そんなある日、朝一緒に駅に向かうために待っていた加代を無視して、藍生は勝手に学校に行ってしまったのです。
その時に、加代は初めて藍生のことがずっと好きだったことに気づくのです。
物語の展開
藍生に突然突き放された加代は、藍生が何か隠しているんじゃないかと思い、ある朝藍生を尾行することにしました。
すると、藍生は全く知らない人の家を訪ねていました。
驚いた加代が藍生を止めようとすると、その家にはあばあちゃんを若い女性が住んでいました。
話を聞くと、藍生はそこに住んでいるおばあちゃんの元恋人に瓜二つで、そのおばあちゃんは藍生に惚れてしまったというのです
それから藍生は毎朝はこの家に通うようになったのです。
初めて家を訪ねた日から、加代も定期的にその家に通うようになりました。
そして、その家の断捨離の手伝いをすることになったのです。
物語のテーマ
この物語のテーマは、”先を生きてきた人の温かい心”です
そこに住んでいるあばあちゃんは、近々ターミナルケアのある介護施設に入ることになっていました。
そのため、いずれいなくなる家のものを断捨離しようとしていました。
そこで、加代は自分よりも何年も先を生きてきた人の言葉を聞きます。
先を生く人というのは、自分よりも長い人生を生きてきた人という意味の他に、遠い未来でその人が先に待ってくれているという意味があるのです
これから先どんな困難があっても、その人が待ってくれているという心強さは感じた加代は、このおばあちゃんとの出会いに勇気をもらったのです。
感想
それでは、『あなたはここにいなくても』を読んだ僕の感想を紹介します。
物語の共通点
『あなたはここにいなくても』には5つの短編が収録されていて、それぞれの物語にはある共通点があります。
それは、物語のキーとなるおばあちゃんが登場するということです。
それぞれの物語に登場するおばあちゃんは、登場人物に必ず何かを残してくれます。
登場人物の失ったものに気づかせてくれたり、これからの人生の希望になるようなアドバイスをくれます。
なぜおばあちゃんがたくさんの気づきを与えてくれるかというと、作者の町田そのこさんが、ふとした瞬間に感じる「この気持ち誰から教えてもらった気がする」という感情に、あばあちゃんがいると感じるからだそうです。
僕はおばあちゃん子だったので、亡くなったおばあちゃんのことを考えると寂しい気持ちもありますが、おばあちゃんがいたからこそ今の自分があると改めて感じることができました
タイトルの意味
本作のタイトルは『あなたはここにいなくても』です
僕の考えでは、この作品のタイトルは”いなくなっても残された人たち心の中には何かがきっと残っている”という意味だと思います。
形としたはなくなったとして、その人との思い出とか、その人から学んだことがきっと残された人たちの心の中にずっと残っています。
そのことを考えると、寂しい気持ちだけではなく、自分がこれから生きていく中で背中を押してくれているような嬉しい気持ちになりました。
きっと皆さんもこれからたくさんの別れを経験すると思いますが、その人と一緒にいた思い出は必ず心の中に残っています。
そのことを感じながら生きていくと、勇気をもらえると思います。
別れは寂しいことばっかりじゃないんだと、教えてくれる物語でした。
まとめ
今回は町田そのこさんの『あなたはここにいなくても』を紹介しました。
別れは寂しいことばっかりじゃないんだと、教えてくれる物語でした。
短編集ということで、どんな人にも読みやすい作品だと思います。
みなさんも興味があればぜひ読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
今回紹介した作品
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