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寺地はるな「水を縫う」あらすじと感想、好きな言葉【読書感想文】

初めましての寺地はるなさん。Instagramでおすすめしている方が多かったので読んでみました。


”普通”って何なんだろう。そもそも”普通”って誰が決めたんだろう。”普通”が正解なんだろうか。”普通”というものについて考えさせられる作品でした。

目次

📕あらすじ

男なのに刺繍が好きな弟の清澄。女のなのにかわいいものが苦手な姉の水青といった様な、世間からみる普通とは少し違った家族の物語。そもそも普通とは何なんだろう。世間の普通を乗り越えていく家族の物語。

📕感想

”普通”って何なんだろう。そもそも”普通”って誰が決めたんだろう。”普通”が正解なんだろうか。”普通”というものについて考えさせられる作品でした。

弟の清澄は「男なのに」刺繍が好き。姉の水青は「女のなのに」かわいいものが苦手。
見る人によっては、そのこと自体を否定したり、変えさせようとするかもしれません。ただそうじゃなくて、そのこと自体をその人の個性として尊重して、歩み寄っていくことが大事だと感じました。

だって、そもそも”普通”というものが正解ではないんだから。

母のさつ子と祖母の文枝は周りから女だから、とかお母さんなんだからという様なことを言われてきて、悩んできました。それでも友人の話や祖母との会話の中で自分らしさの大切さや、好きなことをする勇気を持つ姿がすごく良かったです。

今の社会は”普通”から外れたものは排除されていく様な風潮がある様に感じます。
そんな中でも自分らしさを貫いている人は、成功していようがいまいが人生を楽しんでいる様に感じることが多くあります。
やっぱりは自分の中に一本芯がある人は強いんだなと思います。

自分も芯をしっかりと持って、ブレない生き方をしたいなと感じれる作品でした。

興味があればぜひ読んでみてください!
個人的には永久保存版の作品です!

📕好きな言葉

個性は大事、というようなことを人はよく言うが、学校以上に「個性を尊重すること、伸ばすこと」に向いていない場所は、たぶんない。

「自分を元気にするもの。元気にしてくれるもの。・・・水青がかわいいのは嫌って思うことは、べつに悪くない。誰もが同じ『かわいい』を目指す必要はないからね」

「あのさ、好きなことを仕事にするとかって言うやん。でも『好きなこと』がお金に結びつかへん場合もあるやろ。私みたいにさ。でも好きは好きで、仕事に関係なく持っときたいなと思うねん。これからも。好きなことと仕事が結びついてないことは人生の失敗でもなんでもないよな、きっとな」

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