2025年の本屋大賞ノミネート作品が発表されました!
本屋大賞は、読書の現場で活躍する書店員さんたちが選ぶ、今年の注目作品を集めた賞のことです
普段から、たくさんの本に囲まれている書店員さんがオススメする作品たちなので面白いに決まってる!
本屋大賞は毎年僕もチェックしてますが、本当にハズレがありません!
本記事では2025年本屋大賞にノミネートされた10作品を徹底レビューしていきます
2025年本屋大賞ノミネート作品

読書家の毎年の楽しみである本屋大賞ノミネート作品が発表されました!
今回ノミネートされた以下の10作品です!
本記事では実際にこのすべての作品を読み、徹底レビューしていきます!
気になる作品があれば皆さんもぜひ読んでみてください!
ノミネート作品注目の5作品

まずはノミネートされた10作品のうち、今回上位になるんじゃないかと思う5作品を紹介していきます
『アルプス席の母』早見和真
あらすじ
秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。湘南のシニアリーグで活躍する航太郎には関東一円からスカウトが来ていたが、選び取ったのはとある大阪の新興校だった。声のかからなかった甲子園常連校を倒すことを夢見て。息子とともに、菜々子もまた大阪に拠点を移すことを決意する。不慣れな土地での暮らし、厳しい父母会の掟、激痩せしていく息子。果たしてふたりの夢は叶うのか!?
Amazon商品リンクより引用
補欠球児の青春を描いたデビュー作『ひゃくはち』から15年。主人公は選手から母親に変わっても、描かれるのは生きることの屈託と大いなる人生賛歌! かつて誰も読んだことのない著者渾身の高校野球小説が開幕する。
感想
序章から泣きそうになる最高の作品でした。
高校野球の青春の裏にある、今まであまり知ることのなかった母親の苦悩と幸せ
高校野球に存在する父母会という組織の中で、母親である菜々子は本当に辛く屈辱的な経験をします
それでも菜々子は”息子のため”に我慢し、諦めずに立ち向かっていきます
そして、その我慢の先には息子が楽しそうに野球に打ち込み、それが菜々子にとっての1番の幸せなんです。
この菜々子の姿がカッコ良すぎたし、読んでいて父母会にイライラすることもあったけど、菜々子の姿を見ると母親って本当に強いなとすごく実感しました
さらに、物語を通して菜々子と息子の距離感がすごくリアルなんです
自分が高校生の頃もこんな感じで母親と接してたな〜と思い出しながら読んでいました。
『カフネ』阿部暁子
あらすじ
一緒に生きよう。あなたがいると、きっとおいしい。
やさしくも、せつない。この物語は、心にそっと寄り添ってくれる。法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。
Amazon商品リンクより引用
感想
辛い現実や過去が描かれますが、すごく綺麗な物語だと思いました。
人生楽しいことばかりじゃないし、むしろ辛いことの方が多いかもしれない。
それでも人は生きていかないといけない。
それなら少しでも楽しく周りに人たちと助け合って生きていきたい。
僕はこの物語でそのことをすごく感じました
読んでいて心が苦しくなることもありましたが、読み終わってみると温かい気持ちで満たされる物語です。

自分の存在に自信をつけることができた思い出の作品です!
『禁忌の子』山口未桜
あらすじ
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ!
Amazon商品サイトから引用
感想
自分と瓜二つの死体が病院に運び込まれるシーンから始まる医療ミステリー
設定の時点で世界観にめちゃくちゃ引き込まれました。
その上、現役ドクターが描いたミステリーなので、医療現場のシーンはすごいリアル
各章のラスト一文に毎回え!?って思わされる展開が待ってるので、続きが気になって読む手が止まりませんでした!
序盤から張られた伏線もラストに全て回収されて、デビュー作とは思えない完成度の高い作品です!


『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈
あらすじ
成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。
Amazon商品リンクより引用
「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー(をやめたい)主婦、観光大使になるべくしてなった女子大生……。
個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!?
面白さ、ますますパワーアップの全5篇!
感想
2024年本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りに行く』の続編
前作のファンにはぜひ読んでほしい作品です!
前作同様の面白さはそのままに成瀬の行動のスケールがすごく大きくなっていきます
相変わらず成瀬のまっすぐな姿に笑わせてもらい、元気がもらえる作品でした!
すごく読みやすいので一気読みです!
ただ、流石に2年連続は大賞はないんじゃないかな〜
それでも上位5作品には入ると思います!


『人魚が逃げた』青山美智子
あらすじ
ある3月の週末、SNS上で「人魚が逃げた」という言葉がトレンド入りした。どうやら「王子」と名乗る謎の青年が銀座の街をさまよい歩き、「僕の人魚が、いなくなってしまって……逃げたんだ。この場所に」と語っているらしい。彼の不可解な言動に、人々はだんだん興味を持ち始め――。
そしてその「人魚騒動」の裏では、5人の男女が「人生の節目」を迎えていた。
12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。銀座を訪れた5人を待ち受ける意外な運命とは。
Amazon商品リンクより引用
そして「王子」は人魚と再会できるのか。
そもそも人魚はいるのか、いないのか……。
感想
4年連続本屋大賞ノミネートの青山美智子さんの作品
青山さんらしい連作短編集で、今回も仕掛けたっぷりで笑いあり涙ありの作品でした。
人生の岐路に立たされている5人男女が銀座という街で、深く交わることなくそれぞれの人生でちょっとした接点も持っていきます。
読んでいくと、「あの人1章で登場してたやん!」とか「ここでそんなすれ違い起きてたの!?」いろんな仕掛けに楽しまされました。
ラストのエピローグで全ての仕掛けが明かされ、登場人物たちのこれからの幸せを願う気持ちになりました。
この作品も見逃せない!5作品レビュー


続いて、上位にはならないまでも見逃せない5作品を紹介していきます
『恋とか愛とかやさしさなら』一穂ミチ
あらすじ
カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が“出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。
信じるとは、許すとは、愛するとは。
男と女の欲望のブラックボックスに迫る、
Amazon商品リンクより引用
著者新境地となる恋愛小説。
感想
プロポーズされた翌日に婚約者が盗撮で逮捕
あなたならその人を結婚しますか?
一つの罪から二人のカップルの心がどんどん蝕まれていく辛い物語です。
前半では被害者の女性目線、後半は加害者である男性目線が描かれ、二人ともそれぞれ前へ進もうとしますが、周りからの目線とか自分自身との葛藤で苦しみます。
正直読んでいてかなり辛い物語で、好き嫌いが分かれる作品かなと思います。
それでも、一穂ミチさんらしい形容し難い感情が文章で表現されていて、すごく引き込まれる作品でした!
『死んだ山田と教室』金子玲介
あらすじ
自分はなぜ生きているのか、自分はなぜ死なないのか、逡巡の中にいるすべての人へ。私がずっとデビューを待ち望んでいた新人の、ユーモアと青臭さと残酷さと優しさが詰め込まれた快作です。ーー金原ひとみ
夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。
Amazon商品リンクより引用
感想
第65回メフィスト賞を受賞した作品
クラスの人気者が交通事故で亡くなったと思ったら次の週に教室のスピーカーの生まれ変わったという突拍子のない設定
設定を聞いただけではどういう展開になるん?と思いますよね?
最初はスピーカーになった山田がいじられたり、亡くなる前と同じようにクラスの中心としてほのぼのとした学校生活が流れていきます
それはそれで面白い!
男子高校生のバカなノリに思わず笑ってしまいます。
しかし、物語は山田の過去にまで遡り、山田の死の真相には驚きの事実が隠されていました。
ただのエンタメ小説とは違う読み応えのある作品でした


『spring』恩田陸
あらすじ
自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家・萬(よろず)春(はる)。少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者――それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。一人の天才をめぐる傑作長編小説。
Amazon商品リンクより引用
感想
正直僕は良かったなと思える感想持てませんでした・・・
バレエの世界がよくわからないのもあるかもしれませんが、濃密な物語であるけれどあまり心に残るものがなかったなという印象です
著者の『蜜蜂と遠雷』のような壮大で知らない世界でも引き込まれる内容かと思うとそうではなかったです。
『小説』野崎まど
『生殖記』朝井リョウ
2025年本屋大賞予想!大賞はあの作品!


ここからは2025年本屋大賞ノミネート10作品の中で大賞作を予想していきます!
現時点(2025年3月2日)で7作品読みましたが、現時点の大賞予想は『アルプス席の母』です!
今回ノミネートされている作品の特徴として、”生きること”について書かれている作品が多いと感じました
『カフネ』は最愛の弟を亡くした姉が生きがいを見つけていく物語ですし、『禁忌の子』や『恋とか愛とかやさしさなら』は消えない罪を抱えながらも生きていくことが描かれます。
そんな中でも、『アルプス席の母』は最愛の息子のために強く生きる母親の姿がとにかく感動的で、僕は現時点この作品が1番好きです!
皆さんはどの作品が大賞に選ばれると思いますか?
まとめ
今回は2025年本屋大賞ノミネート作品を徹底レビューしました!
2025年本屋大賞にノミネートされた作品は以下の10作品です
本屋大賞は、読書の現場で活躍する書店員さんたちが選ぶ、今年の注目作品を集めた賞ですので、本当にハズレがありません!
歴代の本屋大賞にノミネートされた作品は下記のリンクにまとめてるので、気になる方はのぞいてみてください
どの作品もおすすめできる面白い作品なので、本記事で少しでも気になる作品があれば皆さんもぜひ読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] その他の本屋大賞ノミネート作はこちらをチェック! 【本屋大賞2025年徹底レビュー!】厳選10作品を徹底解剖!大賞はこの作品! 2025年の本屋大賞ノミネート作品が発表されました! 20 […]