みなさんこんにちは!
年間100冊の本を読む、読書家のだいちです!
今回は小川哲さんの『君のクイズ』のあらすじと感想を紹介します!
読んでみたいけど、買う前に内容知りたいな・・
気になるけど、実際面白いの?
こんなことを考えている方に向けた内容になっています
この記事を読めば、小川哲さんの『君のクイズ』をきっと読みたくなるはずです!
それでは、まずはあらすじから紹介していきます!
今回紹介する作品
『君のクイズ』は2023年本屋大賞の第6位に選ばれました!
この他の本屋大賞ノミネート作が気になる方はしたの記事にまとめてます。気になる方はぜひご覧ください!
『君のクイズ』
まず最初にあらすじから紹介していきます!
あらすじ
生放送のクイズ番組『Q-1グランプリ』
その決勝戦で三島玲央は、対戦相手である天才・本庄絆と最終問題を迎えていた。
その最終問題、緊迫する空気の中、本庄はまだ一文字も読まれていないうちにボタンを押し、クイズに正解した
これにより、本庄は『Q-1グランプリ』を優勝した
当然この結果に納得しない三島は、本庄のヤラセを疑いながら、真相を解明しようとする。
決勝戦を一問ずつ振り返りながら、三島は自らの過去をと本庄の過去を掘り起こしていく。
本庄の優勝はヤラセだったのかーー
クイズの奥深さは体験できるミステリー小説
クイズ大会で起こったミステリーです!
物語の始まり
物語の始まりは生放送のクイズ番組『Q-1グランプリ』の決勝戦です。
第1回『Q-1グランプリ』で、ファイナリストである三島玲央は、本庄絆と戦っていました。
7問先取の早押しクイズで、三島と本庄は6対6で同点を迎えていました。
次の問題と取ったものが優勝。優勝賞金は1000万円
緊張した空気の中、最後の問題
アナウンサーが『問題ーー』と言った途端、本庄はボタンを押しました。
三島や番組のスタッフや観覧者もみんなが本庄のミスだと思っている中、本庄が『ママ・クリーニング小野寺よ』と回答したのです。
スタジオにいる全員が騒然とする中、正解を示す『ピンポン』という音が鳴り響きます。
本庄は問題が読まれる前にクイズに正解したのです。
しかも、1000万円の賞金がかかった優勝が決まる場面で。。
決勝戦でのヤラセ疑惑
この優勝が決まった後、放送後の控室は大変なことになっていました。
決勝には進むことができなかった他の出演者がスタッフに対して、どういうことか説明しろと詰め寄っていったのです。
問題が読まれる前に正解するなんて、ヤラセとしか思えないですよね・・
しかし、番組からは後日説明するの一点張りで、その日はそのまま帰ることになりました。
また、本庄自身はその場にはおらず、それ以降誰も連絡が取れなくなったのです。
ヤラセの罪悪感で、人前に出られなくなったのかな??
この番組の結果は、出演者だけでなく、日本全国でも話題になり、「本庄のゼロ文字回答はヤラセなのか?魔法なのか?」と騒がれるようになりました。
すると数日後、番組側から説明のメッセージが発信されました。
その内容によると、「演出面で不適切な部分があった、しかし、不正はなかった」というのです
しかも、本庄がゼロ文字回答したことには回答なしで、当の本庄は優勝賞金を辞退したというのです。
この回答には三島も納得ができず、多くの視聴者も納得ができない状況でしたが、それ以降番組から連絡はありませんでした。
対戦相手の実力
ゼロ文字回答で世間を騒がせた本庄ですが、元々はクイズが得意な人間ではありませんでした。
本庄は東大医学部の学生で、「世界を頭の中に保存した男」などと呼ばれていました
過去に出演した番組で、日本国憲法の条文を全て暗記していたり、歴代ノーベル賞受賞者や、百人一首を全て暗記していたりと暗記力は超人でした。
しかし、記憶力がどれだけ良くてもクイズの強さは関係ありません。
特に、記憶力がいいだけではクイズの問題文の途中で、回答し、正解するなんてできないのです。
また、本庄はクイズプレイヤーでは珍しく、クイズ研究部などに所属したことがありませんでした。
そのため、クイズプレイヤーの中では、本庄が優勝するなどと考えられていなかったのです。
物語の展開
この後の物語は本庄のゼロ文字回答がヤラセだったのか、それとも実力で取ったのかを、三島が過去を振り返りながら明らかにしていきます。
本庄の生い立ちや、決勝戦で最終問題にたどり着くまでの本庄の振る舞い、また三島自身の過去も明らかになっていきます。
そして、ラストには三島と本庄が再び出会い、真相を聞くことになります。
本庄にとってクイズとはなんだったのか。
三島にとってのクイズとはなんだったのか。
『問題ーーなぜ本庄絆は第1回『Q-1グランプリ』の最終問題において、一文字も読まれていないのにクイズに正答できたのか?』
このクイズの正解が気になる人は実際に読んでみてください!
クイズの奥深さを知ることができ、クイズの見方がガラッと変わりますよ
感想
クイズの見方が変わります
みなさんはクイズ番組を見て、どういう風に感じますか?
何で今のタイミングでわかるの?
何でそんなこと知ってるの?
こんな風に思う人が多いんじゃないでしょうか
実際僕もそう思っています。
しかし、クイズは知識があるだけで正解できるものではないんです。
知識ももちろん必要ですが、問題文の流れからその先の文章を予測したり、声には出さなくても、出題者の口の動きで次の言葉を予測したり、あらゆる選択肢の中から正解を導き出すテクニックがクイズには存在するのです。
本作を読むと、クイズの奥深さをすごく感じました。
本当にクイズに強い人は、日頃からクイズに触れ、クイズに親しんでいるんだと思います。
頭がいいだけでは、クイズに強くなることはできないんですよ・・・
クイズとは人生である
物語のラストは『クイズとは人生である』という言葉で締めくくられます
この作品を読むと、本当にその通りだと思えます!
三島は本庄のヤラセを解明していくなかで、今までのクイズ番組の回答や、学生時代のささいな思い出などを振り返っていきます。
その中で、「自分が経験したからこそ、この問題に正解できた」という思い出が確実に存在するのです。
これこそがクイズの醍醐味であり、本作で作者が伝えたかったことなんじゃないかと思いました。
感想
2023年の本屋大賞にノミネートされたということで、読み始めた作品
元々全く知らない作品でしたが、すごく面白かったです
ミステリーという枠組みですが、ミステリーというか謎解きという感じで、むしろクイズの奥深さに注目してほしい作品でした。
作品自体ものそこまでページ数も多くなく、スッと読めるので、オススメの作品です
まとめ
小川哲さんの『君のクイズ』あらすじと感想を紹介しました
本屋大賞にノミネートされるだけの作品なので、期待を裏切らない面白い作品でした。
興味があればぜひ読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
他の本屋大賞ノミネート作こちらから!
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