みなさんこんにちは！
今回は小坂流加さんの作品『余命10年』のあらすじと、小説と映画の違いを紹介していきます！
小説も映画もどちらも大号泣で、僕は映画から先に見ましたが、どっちからみても感動できる素晴らしい作品だと思います。
それでは行ってみましょう！
小坂流加さんとは
小坂流加さんは「余命10年」の主人公と同じく『肺動脈性肺高血圧症』と発症しており、2017年2月に38歳という若さで逝去した小説家です。
『余命10年』は2007年に刊行され、2017年に文庫版が出版されました。
文庫化されるにあたり、作中での闘病シーンが自身の闘病中に加筆され、より作者が物語として残そうとした思いが伝わる作品になりました。
そして、2017年に静岡書店大賞による「映像化したい文庫部門」大賞を受賞し、2022年3月4日に映画化されています。
小坂流加さんは「余命10年」以外に『生きてさえいれば』という作品も出版されており、こちらも累計25万部発行の作品になっています。
余命10年｜あらすじ（小説）
主人公の高林茉莉は20歳の時、難病である『肺動脈性肺高血圧症』を発症します。茉莉の祖母もこの病気で亡くなったおり、遺伝性の発症だった。
この病気は治療法が見つかっておらず、茉莉に告げられたのは”余命10年”
20歳の時に初めての発作が起き、2年間の入院生活を経験し、退院した頃には残り余命8年だったーー。
退院後、茉莉は中学時代の友人・沙苗と再会し、中学時代から得意だった絵や裁縫を始め、やりがいのある人生をスタートしていました。
そんな時小学生時代の同窓会に誘われ、そこで真部和人に出会います。
和人は由緒正しい茶道の家元で、小さい頃から家族から期待され育てられてきましたが、そのプレシャーに耐えきれず家元から距離を置き、自由に生きていました。
和人は小学生の頃から茉莉が好きで、そんな和人に茉莉は段々と惹かれていきます。
余命10年の茉莉と、家元から距離を置き自由に生きている和人
二人の幸せな日々の最後に涙が止まらない作品ですーーー。
小説を映画の違い
僕は先に映画を見てから小説を読みましたが、どちらから見ても楽しめる作品になっています。
小説と映画では茉莉の得意なものや、和人の背景などいくつかの違いがありました。
いくつか紹介していきます。
茉莉の好きなもの
・小学生の頃から絵が得意、漫画家を目指していた
・手先が器用で、裁縫などが得意
・アニメなどが好きで、どちらかというとオタク気質
・退院後は、コスプレや同人誌の作成にハマる
ここが大きな違いだと思います。
しかし、余命10年の中に何もやりがいを見つけられなかった茉莉の人生に好きなものが見つかり、やりがいを感じて人生を輝かせていく姿はどちらにも描かれていました。
和人の背景
小説と映画で茉莉の愛した和人の背景が違います
和人は由緒正しい茶道の家元で、小さい頃から大きな期待をされて育てられてきた
しかし、そのプレッシャーに耐えきれず、茶道の道から距離を置いていた
茉莉と出会い、再び茶道に向き合っていこうと決心する
映画と小説で和人の背景大きく違っています。
映画ではいきなり和人が部屋の窓から飛び降りて衝撃を受けるシーンがあります。
生きたくても生きることができない茉莉と、生きられるのに自分から人生を捨てる和人の、対比する生き方が映画ではわかりやすく描かれています。
逆に小説では、一度茶道から逃げてしまった和人に対して茉莉は焦ったさを感じて喧嘩をしてしまい、和人が考え直して再び自分の人生に向き合う姿が描かれています。
茉莉の闘病シーンと最期
文庫化がされるにあたり、茉莉の闘病シーンが加筆されましたが、映画と小説で茉莉の闘病シーンの描かれ方に違いがあります。
また、茉莉の最後も映画と小説で少し違います。
・茉莉の闘病シーンは3年に及び、闘病の辛さや茉莉の他者を羨む心情がリアルに描かれています。
・最期は、闘病のために別れた和人が茉莉の葬式に現れ、最後のお別れが描かれます
映画では茉莉が亡くなったシーンははっきりと描かれてなくて、和人が花を持っているシーンから茉莉がなくなったことが読み取れる最期でした。
小説で描かれている茉莉の闘病シーンは正直かなり辛いです。。
日に日に弱っていく体と、何のできなくなっていく茉莉の辛さがリアルに描かれていて、作者の実際の闘病が描かれたのかなと感じてしまいました。
この作品は『Amazon Kindle Unlimited』で読み放題です
ぜひチェックしてみてください！
まとめ
正直僕は映画の方が簡潔にまとめられていて、内容はわかりやすいと思いました。
しかし、小説の方が主人公の闘病シーンが鮮明に描かれているので、小坂流加の思いを深く感じることができるのは小説の方だと思います。
生きたくても生きることができない茉莉の姿を見ると、一日一日を無駄にせずに大事に生きていこうと思えます。
僕はこの作品に出会えて本当に良かったと思います。
小説と映画で好みは分かれるかもしれませんが、興味があればどちらも見てみることをオススメします！
どちらから見ても感動できる作品です
最後まで読んで頂きありがとうございました！
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