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【本屋大賞ノミネート】「星を掬う」あらすじと読んだ感想

みんさんこんにちは!
今回は町田そのこさんの「星を掬う」を読んだので、あらすじと感想を紹介していこうと思います!

2021年に本屋大賞を受賞した「52ヘルツのクジラたち」の作者である
町田そのこさんの本屋大賞受賞後第一作の作品です。

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目次

『星を掬う』

あらすじ

小さい頃母・聖子に捨てられた小鶴
元夫・弥一に怯えながら過ごす日々は地獄のような日々でした
そんな時あるきっかけで、聖子と共同生活をしてるといる恵真に出会います
そこでは聖子と恵真の他に娘に捨てられた彩子もいて、4人での共同生活が始まります
4人はそれぞれの辛い過去を乗り越えられるのか。。

小鶴の地獄のような日々

小さい頃母に捨てられた過去を持つ芳野小鶴は、パン工場で働いて、かなり苦しい生活をしていました。

なせなら、小鶴は数年前に別れた元夫・弥一にいまだに付きまとわれ、給料のほとんどをむしり取られていたのです。
さらには、お金を持っていくときは小鶴を暴力で縛り付け逃げられないようにしていたのです。

そんな地獄のような日々の中、小鶴はあるラジオ番組の企画で、子供の頃の離ればなれになった母との夏休みのエピソードを紹介します
そのエピソードが番組で入賞し、大きな反響がありました。

すると、そのラジオ番組で夏のエピソードを聞いた視聴者から番組に連絡がありました。

その視聴者は小さい頃に離ればなれになった小鶴の母・聖子と同居しているという芹沢恵真という女性だったのです。

今の人生に絶望していた小鶴は恵真と会うことを決め、そこで驚きの事実を聞かされます。

若年性認知症を患う聖子

恵真と会うことになった小鶴は衝撃の事実を告げられるのです。

実は母・聖子は若年性認知症を発症しており、かなり進行が早いとのことでした。
そのため、恵真は聖子の記憶がなくなる前に離ればなれになった聖子に会わせたかったのです。

さらに現在は母・聖子と美容師をしている恵真、そして介護福祉士をしている九十九彩子を三人で暮らしていました。

最初小鶴は会うことに反対でしたが、恵真の説得から会うことに
さらには弥一からのDVから逃げるために、三人と一緒に住むことになるのです。

四人での共同生活

四人での共同生活が始まりましたがそこには多くの苦難がありました。

引っ越したものの、小鶴は弥一の恐怖から解放されず、家から一歩も出られない日々が続きます。

さらに小鶴は聖子に捨てられた過去があり、二人の距離はうまく縮まりません。

その二人の仲を繋げようとする恵真は、普段明るく振るまっていますが、過去に男性に大きなトラウマを抱えていました。

そして彩子には娘に捨てられた過去があり、それぞれが「普通」の家族との関係を築けなかった辛い過去がありました。

はたして、この4人は辛い過去を乗り越えながら、前を向いていけるのか。。。

感想

いやー、めちゃくちゃ良い作品でした

それぞれの過去や小鶴のDVはかなり辛い気持ちになりましたが、最後にはそれぞれが辛い現実と過去を乗り越えて、幸せな未来を歩んでいきます。

家族というのはどんな時も繋がっていて、支え合う関係だと思いますが、それが逆に足枷になってとらわれてしまうということもあるのかなと思いました。

親の方針で自分を出すことができなくて、窮屈になっていた聖子の人生はまた違う寂しいような気持ちになりました。

前作もそうでしたが、町田そのこさんはひどい人間の書き方がかなりすごいと思います。
目を伏せたくなるくらい辛い気持ちになりますが、その分最後に感じれる幸せは感動です。。。😢

辛いながらも、家族の大切さとか前に踏み出す勇気を教えてくれるいい作品でした

印象に残ったセリフ

“家族や親って言葉を鎖にしちゃだめよ”

「星を掬う」268ページ

“ひとってのは、水なのよ”

「星を掬う」237ページ

“誰かを理解できると考えるのは傲慢で、寄り添うことはときに乱暴になる。大事なのは、相手と自分の両方を守ること。”

「星を掬う」223ページ

“加害者が救われようとしちゃいけないよ。自分の勝手で詫びるなんて、もってのほかだ。被害者に求められてもいないのに赦しを乞うのは、暴力でしかないんだ。”

「星を掬う」310ページ
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