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柿原朋哉(ぶんけい)『匿名』あらすじと感想【仮面の裏の辛い過去】

みなさんこんにちは!

今回はパオパオチャンネルで有名なぶんけいさんの柿原朋哉としてデビュー作品『匿名』を紹介します!

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デビュー作とは思えないほどの期待以上の作品で、読みやすくオススメの作品です

それではあらすじから紹介していきます!

目次

あらすじ

あらすじ

渋谷の屋上で命を絶とうとしていた越智友香を救ったのは、Fの歌声だった。
Fへの思いが生きる原動力となった友香だったが、彼女は覆面アーティストだった。

覆面アーティストとして活躍するFと、ファンアカウントでFの正体を追う友香――
Fを追い続けた友香は、衝撃の事実を知ることになる。

Fとの出会い

物語の始まりは越智友香(おちともか)が渋田のビルの屋上から飛び降りようとするシーンから始まります

友香は好きなこともなく、会社でも契約社員として夢も特にない状況
将来になんの希望もなく生きることに絶望していました

そしてついにビルの屋上から飛び降りて自殺することを決心したときに、街の街頭ビジョンから流れた『F』の歌声を聴いて、涙が止まらなくなるのです。

『あなたはそのままでいい。のびのびと生きていい』
そう言われたような気持ちになったのです

これをきっかけに、友香はFに会うためにファンのコミュニティに入ります

Fは何者なのか

物語が進むにつれて”F”の正体は少しづつ明らかになっていきます。

少しだけ”F”の正体について紹介します

Fは元々『フカミ』という名前で、動画投稿サイトに「歌ってみた」を投稿していました
そんな時に今のマネージャーに連絡をもらい『F』という名前でメジャーデビューすることになるのです

Fには学生時代に夢を潰された辛い過去を持っていて、その過去から切り離すために自分の名前を変えて活動していたのです

この過去についてはラストに全て明らかになります

物語の流れ

物語は友香の目線とFの目線が交互に進んでいく形になります。

友香の何の楽しみもない生活の中に『F』の存在が生きがいとなって描かれていきます。
Fに命を救われたと思い、Fのファンコミュニティに参加し、そこで出会ったアカネさんと二人でFに会うために色んな情報を集めていきます

その中で友香の過去や高校時代の同窓会などが描かれ、ついにFに直接会うことになります

高校時代の同窓会のエピソードがすごい重要です!

この二人の出会いでFの過去が全て明らかになり、物語が全て繋がっていきます!

この先はぜひ実際に読んで確かめてみてください!
パオパオチャンネルのファンは必読ですよ!

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感想

これは期待以上の作品です!
デビュー作とは思えないほどの傑作で、ストーリー自体素晴らしく、風景や人物の心情の表現なども個性的で柿原朋哉としての作品をもっと見たい!と思える作品でした!

ぶんけいさん自身の表現者としての目線が存分に出されていて、最後まで一気読みの作品でした

友香とFの消せない辛い過去
友香は贖罪の意識があって、Fには決して赦さない憎しみがあります。

よく過去は過去として、無かったものにして上書きして次に進もうというような作品を見ることがありますが、この作品はそんな甘えを許しません。

過去を無かったものにして次を踏み出すんじゃなくて、過去はそのままにして乗り越える
辛い過去に面と向かって立ち向かい、それを自分の中で認めながら生きていくのです。

どんな人にも嫌な過去はあると思います。
その影響で自分のことを好きになれない人もいると思います。

でも、自分のことは好きにならなくてもいいんです。
自分のことを正しいと思わなくてもいいんです。

まずはその好きになれない自分を受け入れてみる。それだけでいいんです。
その先にもっと辛いことがあるかもしれないし、自分のことを好きになれるとも限りませんが、それでも自分は自分として受け入れることが大事なんだと、この作品では感じることができました。

まとめ

いかがでしたでしょうか!
パオパオチャンネルで有名なぶんけいさんの柿原朋哉としてのデビュー作品『匿名』

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マジで期待以上の作品で、パオパオチャンネルのファンはもちろんですが、ぶんけいさんのことを知らない人にもおすすめできる作品です。

小説として完成度が高いので、いろんな人に楽しんでもらえる作品です!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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