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【短編集】「タイムマシンに乗れないぼくたち」あらすじと感想

みなさんこんにちは!

今回は寺地はるなさんの作品『タイムマシンに乗れないぼくたち』のあらすじと感想を紹介していこうと思います。

寺地はるなさんは『水を縫う』という作品が【2021年青少年読書感想文全国コンクール課題図書 高等学校の部】に選ばれ、話題になりましたよね。
個人的には人を書くのが上手い作家さんだと思っていて、読むと心の中が暖かくなる優しい作品が多い印象です。

目次

タイムマシンに乗れないぼくたち

著:寺地 はるな
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今回の作品『タイムマシンに乗れないぼくたち』は全7編の短編集です。
一つ一つが別々の物語で簡単に読めるので、どんな人にもオススメできる作品です。

どんな人でもちょっとしたことで寂しさを感じてしまうことってありませんか?
学校に馴染めなかったり、友達にいいように使われたり、自分の意見を主張することによってのけ者にされてしまったりーーー。

そんな寂しさにそっと寄り添って、”勇気を出して一歩踏み出せば周りに助けてくれる人がたくさんいるんだよ”ということを教えてくれる優しい作品です。

それでは7つの物語から個人的に気に入った4つの物語をそれぞれ紹介していきます。

7つの物語
1章「コードネームは保留」
2章「タイムマシンに乗れないぼくたち」
3章「口笛」
4章「夢の女」
5章「深く息を吸って」
6章「灯台」
7章「対岸の叔父」

タイムマシンに乗れないぼくたち

あらすじ
両親の離婚をきっかけに引っ越し、新しい小学校に転校してきた”草児”
小さい頃から自分の言いたいこと言えない性格の草児は、新しい学校でうまく馴染むことができず孤独を感じ、放課後は博物館で過ごすことがほとんどでした。
そんな時に博物館で出会った変わった男の人
その男との出会いから草児は新しい一歩を踏み出す物語

学校や仕事で辛い現実に直面した時、逃げ出したいと思ったことがある人は多いと思います。
そんな中でもなぜ逃げないのかは自分にとって大事な人がいて、その人のことを考えると逃げる選択ができないからだと思います。

ある意味その大事な人が自分を逃してくれないと捉えることもできますよね。
大事な人って、たまにやっかいなんです

でもその人がいるから、頑張れるし一歩を踏み出すことができるんだと思います。

そんな今の世界で生きていくことの辛さと、それを乗り越える希望を教えてくれる物語です。

口笛

あらすじ
30歳になっても独身の”初音”
兄が結婚し年下の義理の姉ができ、周りから勝手にかわいそうな人と呼ばれてしまう。
結婚していないことがおかしいことかのように他人から勝手に判断されてしまう現実の中で、自分の価値観を大事に生きる女性の物語

世の中には色々の人がいて、その人それぞれに独自の価値観があると思います。

なのに人は自分の中の物差しで他人を測り、勝手にあの人は幸せ者だとか、可哀想な人だとか判断してしまうこと多いと思います。

でも、幸せは1種類じゃないんです
100人いれば100人の幸せがあるはずなんです。

勝手に人の幸せを判断せず、自分は自分の幸せを追求していくのがいいと思いました。
結局幸せは向こうから勝手に来るんじゃなくて、自分からつかみにいくものなのでーー。

夢の女

あらすじ
若くして夫を亡くした”あすみ”には”サエリ”という架空の女性がそばにいる
サエリは亡くなった夫のパソコンで見つけた物語に出てくる、非の打ちどころのない美しい女性だった。
夫は現実から逃げるために物語を書いていたのかーー。
夫を亡くした悲しみから目を背けるために、あすみは他人からの干渉を避け一人空想の世界に逃げようとしていた。。。

夫を亡くした悲しみから逃れ、夫が作り出した仮想の美しい女性と二人で生きる世界に閉じこもってしまったあすみ

現実は辛いことも多いけれど、周りにはきっと最後まで助けてくれる人たちがいること。
そして、その助けは自分が受け取ろうとしないと受け取れないということ。

あくまでも自分は現実を生きて、自分で一歩を踏み出していかないといけないと考えさせられました

対岸の叔父

あらすじ
近所に住む叔父は家族や親戚、近所の人たちからも嫌われている奇妙な人だった。
街の景観を損ねるような変な彫刻を庭に作り、町内会長からも注意されるほどだった。
そんな叔父を嫌わず優しく接する”史”は、叔父の姿から自由に生きることほど自由になれないと感じるのであったーーー。

周りから嫌われながらも自分の好きなことをして生きている叔父を見ると、一見楽しようで自由に見えるのもですが、自由に見える人ほど実は自由じゃないこともあるのです。

間違っていると思って意見を言ってもそういう人は組織からのけ者にされますし、やりたいことをやるって思っている難しいんじゃないかなって思います。

そんな自由に見えて不自由な世界で生きるには、まずは自分を信じることが大事だと思います。
自分を信じてやりたいことをやっていばいずれ、理解してくれる出会いがなっていると僕は信じて生きていきたいです。

まとめ

いかがでしたでしょうか!

7編の短編集で、全ての話が繋がっているわけではないのでサクッと読める読めやすい作品でした。

どんな人にもオススメできる作品です!
興味があればぜひ読んでみてください。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

著:寺地 はるな
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