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乙一『夏と花火と私の死体』あらすじと感想【狂った小学生の夏休み】

みなさんこんにちは!

今回は最近TikTokで話題の乙一さんのデビュー作『夏と花火と私の死体』を紹介します!

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この作品は乙一さんのデビュー作で、なんと16歳の頃に描かれた作品です!
正直言ってやばいです!

2000年に文庫化されてから、今まで47刷されていることから長い間人気がある作品であることがわかると思います

それでは気になる中身を紹介していきます!

目次

『夏と花火と私の死体』

あらすじ

9歳の五月は夏休みのある日友達の弥生と木登りをしているときに、弥生から背中を押され死んでしまった。
それを聞いた弥生の兄・健は五月の死体を隠そうと提案する

そんな時近くで誘拐事件が続いており、五月も誘拐されたと疑われ捜索作業が開始された。

死体が見つからないように隠す健と弥生。

誘拐事件とつながる恐怖の結末とはーー

五月の死

今作は五月(さつき)の死から物語が始まります。

五月が9歳の夏休み
同級生で一番仲の良い弥生(やよい)と木登りをして遊んでいました。

弥生には健(けん)という兄がいて、弥生は健のことを男の子として好きでした。
しかし、健は緑(みどり)という従兄弟のことが好きだったのです。

さらに、木登りの時に五月も健のことを好きということを聞きます。

このことを聞いた弥生は、兄弟だから健のこと好きでも叶わないこと、そして五月も健のことを好きである僻みから五月を木の上から突き落としたのです

小学生のちょっとした嫌がらせのような感覚だったと思います

木から突き落とされた五月は、身体中を木の枝や地面の石に打ちつけ残酷な姿で死んでしまうのです

そして、木から落ちたタイミングでその現場に健が現れます。
弥生は五月が木登りをしているときに誤って落ちて死んでしまったと嘘をつくと、健は衝撃的なことを口にするのです

『五月ちゃんを隠そう!ここで死んだことがばれなきゃいいじゃないか!』

妹の弥生を守るために提案したことですが、だいぶやばい発想ですよね

誘拐事件

健の提案により、五月の死体を隠そうとする健と弥生

そんな時、健達が住んでいる町の近くで誘拐事件が頻発していました。
そのこともあり五月は誘拐事件の被害にあったと考えられ、捜索が始まりました

そんな中二人は、五月を水路網や家の押し入れや畑に隠したりして、最終的に五月を離れた場所に捨てようと計画して行きます。

二人は最後五月の死体をどうするのかーー
頻発している誘拐事件と繋がる恐怖の結末とはーー

物語の結末は実際に読んで確かめてみてください!

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物語の見どころ

今作の見所は3つ

ギリギリで五月を隠すハラハラ感
誘拐事件の真実
そして、物語が五月の死体目線で進んでいくことです

ギリギリで五月を隠すハラハラ感

正直死体を隠そうとする発想自体がやばいんですが、隠そうと提案した健が不気味でやばいんです

健は死体を隠すことに全く恐れていなくて、むしろ楽しんでいるような描写が多くあります
それ故、隠す場所を変えるたびにいつも見つかりそうになるのです

このハラハラ感はこの物語の見所の一つです

誘拐事件の真実

五月が死んだことと、誘拐事件自体は実際全く関係がありません

しかし、最終的にこの誘拐事件の真相が五月の死体隠しの影響で明らかになります。

少しネタバレすると、健のやばさもすごいですが、従兄弟の緑さんも実はめちゃくちゃヤバいんです。。。

物語が五月の死体目線で進んでいく

この作品のすごいところは、物語自体死んだ五月の目線で進んでいくところ
そのため、健の心情が第三者目線でしか語られないのでより一層不気味さが強調されています

死体目線で物語が進んでいく発想がすごいですよね

『優子』

実は文庫版にはもう一つ物語は収録されています。
『夏と花火と私の死体』とは全く別の物語で、戦争が終わった後の日本が舞台の物語です。

優子という奥様を持つ政義の屋敷には清音という住込みのお手伝いがいました。
清音は政義と優子のために、掃除やご飯などを作っていましたが、清音は働いてから一度の優子に会ったことがなかったのです。

優子は政義の部屋で療養していると聞いていましたが、政義は一度の優子に合わせてはくれませんでした。

だんだん不審に思ってきた清音は、政義が仕事でいない日に政義の部屋に勝手に忍び込むのです。

そこにはたくさんの人形が寝かされていて、優子という人はどこにもいなかったのですーー

こんな感じのあらすじで、同じく少し不気味な物語です

感想

この作品の登場人物頭狂ってます
友達死んだから隠そうはさすがにヤバすぎると思いますよね。

しかもそれを提案した健くんは死体を隠すのにすごいハラハラして、楽しんでるような描写が多くてずっと何者って思ったら、従兄弟の緑さんが本当にやばすぎます。。

そしてこの作品のすごいところは、物語自体死んだ五月の目線で進んでいくところ
そのため、健の心情が第三者目線でしか語られないのでより一層不気味さが強調されています

そしてやっぱりこの作品の一番ヤバいポイントは乙一さんが16歳の頃に書いた作品というところです。
この作品で16歳でデビューするのがすごいですよ

まとめ

いかがでしたでしょうか!
乙一さんのデビュー作『夏と花火と私の死体』

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なかなかにやばい作品ですけど、タイトルの通り夏に読むのがぴったりな作品です。
興味があればぜひ読んでみてください!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

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