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『光のとこにいてね』あらすじと感想【本屋大賞第3位】|一穂ミチ

みなさんこんにちは!

年間100冊の本を読む、マイスナフキンライフの管理人・だいちです!

今回は168回直木賞候補に選ばれた一穂ミチさんの『光のとこにいてね』のあらすじと感想を紹介します!

読んでみたいけど、買う前に内容を知っておきたいな・・

気になるけど、本当に面白いの?

こんな疑問を持った方に向けた記事になっています

この記事を読めば、あなたもきっと『光のとこにいてね』を読みたくなるはずです!

一穂ミチさんは、2021年に発表した『スモールワールズ』でも直木賞候補作にも選ばれており、今回が2回目のノミネートになります。
また、『スモールワールズ』は2022年の本屋大賞3位にも輝いていて、今大注目の作家さんです

今作は『スモールワールズ』を超える感動作とも言われており、個人的にも今まで読んだ一穂ミチさんの作品の中で、一番好きな作品です。

それではあらすじから紹介していきます

今回紹介する作品

著:一穂ミチ
¥1,900 (2023/03/11 10:58時点 | Amazon調べ)

『光のとこにいてね』は2023年本屋大賞第3位に選ばれました!
この他の本屋大賞作品が気になる方は「2023年本屋大賞ノミネート作品紹介」をチェックしてみください!

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目次

『光のとこにいてね』

あらすじ

正反対の環境で育った結珠と果遠は、小学生の頃偶然出会った

二人は互いに惹かれ合い、二人でいる時間は厳酷な現実を忘れさせてくれた

しかし、二人の時間は突然終わりを迎える。

その後二人は運命に導かれ、再会と別れを繰り返す。

四半世紀にわたる二人の運命の物語

本作の構成

本作は3章構成になっていて、2人の女の子が小学生の頃に出会い、そこからの2人の運命が描かれる、四半世紀に及ぶ物語です。

第1章では、当時小学生の頃の2人がちょっとしたきっかけで出会います。
全く正反対の家庭で育った2人は、お互いのことを本当に大切な友達だと思い、どんどん仲良くなっていきます。

しかし、2人は家族の事情で、なんの前触れもなくお別れしてしまうのです。

そして第2章、第3章では、高校生から社会人へと時が進んでいき、それぞれの章で、再会と別れを経験していきます。

2人の友情でもない、愛情でもない、2人にしかわからない運命の物語です。

第1章:2人の出会い

今作は校倉果遠(あぜくらかのん)と小瀧結珠(こたきゆず)の2人の女の子の物語です

結珠の家庭は裕福で、父親は医者をしており、いわゆるお嬢様という感じでした。
一見幸せそうな家庭に見えますが、結珠はこの家庭にあまり幸せを感じていませんでした。

なぜなら、ピアノや書道などの習い事で1週間が丸々埋まっていて、ほとんど自由なんてなかったのです。
さらに、母親からは愛情をほとんど感じられず、自分のやりたいことをやらせてもらえる環境ではなかったのです。

最終章で明らかになりますが、この結珠の母親相当やばい人なのです。

そんな結珠が小学2年生の時、母親に連れられて、ある団地にいくことになりました。

この団地には、結珠が今まであったことがないほどの気味が悪い男が住んでいました。
この家を訪ねた母親は、結珠を団地の外に置いておいて、中に入っていくのです。

娘を連れて不倫・・・??

母親の言うことを聞いて、外で待っていた結珠。
その団地で、結珠は果遠と出会うのです。

果遠は、腰までボサボサの髪を伸ばしていて、服も決して綺麗ではなく、結珠とは正反対の見た目をしていました。

果遠の家庭

果遠は、母子家庭で、決して裕福ではありませんでした。

そして、果遠の母親は変わった考えを持っていて、チョコやケーキなどのお菓子は一切食べさせず、添加物の入ったものは論外。
さらにはシャンプーまでも体に悪いものだとして、髪の毛はいつもお酢で洗わせていたのです。

そのため果遠は学校で、みんなから避けられていました。

結珠と果遠の別れ

2人が初めて会った日から、結珠の母親は毎週団地にいき、気味が悪い男の部屋に通うようになりました。
その結果、家に楽しみがない結珠と、学校で避けられている果遠の2人はどんどん仲良くなっていくのでした。

しかし、別れは突然やってきます。

いつも通り2人で遊んでいた2人。
その日は果遠の隣の部屋の住人が買っているインコが死んでしまったことを知った果遠が、インコのためにお墓を掘ってあげようとしていました。

インコを手に入れ、お墓を掘るためにスコップを取りに戻った果遠
その果遠は、結珠に対して『そこの、光のとこにいてね。』と告げて、家に戻っていきます

物語のタイトルは、2人の別れになる言葉なのです。

団地の広場の光が差し込む場所で待っていた結珠の下に、母親は帰ってきます。
しかし、その母親の様子がいつもとおかしいのです。

普段よりも戻りが早く、周りをキョロキョロしていていつもと違う雰囲気でした。
そんな母親に連れていかれて、変えることになった結珠

それから結珠が団地に戻ってくる子ことはなかったのです

母親は何か隠してる・・?

第2章:2人の再会

突然の別れから8年。
2人は高校生になって再会を果たします。

結珠が小学校の頃から通っていた学校に、高校の段階で果遠が入学してきたのです。

結珠は相変わらずのお嬢様と言う感じでしたが、果遠は小学生の頃からは想像もつかないような変身を遂げていました
男の子のようなベリーショートで、身長も高く、芸能人のようなオーラを放っていたのです。

せっかくの再会を果たした2人でしたが、お互いどう接していいかわからない様子でした。
果遠は結珠に再会するために、この高校に入りましたが、昔のような距離でどう接していいかわからないのです。

そして結珠も、果遠があまりにも変わっていたので、どう接していいかわからなかったのです。

しかし、ちょっとしてことがきっかけで、また昔のように話せるようになった2人。
今回は果遠の母親の影響で、果遠から結珠に対して別れを切り出すことになるのです。

その時の別れの言葉も、『お願い。十数える間だけ、そこにいてーーそこの光のとこにいてね』

せっかく再会を果たした2人はまたしても、離れ離れになるのです

第3章:大人になった2人

2度の出会いと別れを経験した2人。
第3章では、お互い結婚をして、子供ができた姿で再会します。

結珠は小学校の先生になっていましたが、仕事で体調を崩してしまい、休職をしていました。
そこで、少しでも心を落ち着かせるために、海の見える田舎に引っ越すことにしたのです。

その田舎で結珠は果遠と再会するのです。

高校時代に果遠は、母親のせいで高校をやめ、母親の実家に逃げるように引っ越していたのです

第1章、第2章では、2人の子供目線での物語が描かれますが、第3章はお互い家族を持ち、大人としての2人の姿が描かれます。

2人の当時の過去や、結珠の母親が何故団地に通っていたのか、果遠は結珠の知らないところでどん人生を歩んできたのかが見どころになっていきます。

2人の友情を超えた運命の物語が気になる人は実際に読んでみてください!

著:一穂ミチ
¥1,900 (2022/12/19 11:42時点 | Amazon調べ)

感想

友情を超えた関係

今作は結珠と果遠の友情を超えた運命の物語です。

普通に生きていたら決して出会うはずのなかったであろう2人が、お互いのことを一番に思いながら導かれていきます。

最初はどちらかというと、果遠が結珠のことを追いかけるような関係でしたが、ラストは好きがからこそ結珠と距離をおこうとする果遠に対して、結珠が必死に追いかけるシーンが本当に感動します。

本当に濃密な物語です。

2人は本当にかわいそうな人生だった・・

結珠と果遠は本当にかわいそうな人生でした。

果遠は母親にせいで、自分の好きなことができず、どんどん不幸な人生を進んでいきます。
いつも迷惑をかける母親を捨てることができず、いつしか自分を抑え込むようになってしまうのです。

そして結珠は、一見幸せそうな家族のもので過ごしていましたが、母親が本当にやばいです。
結珠と果遠が出会うきっかけになった、団地に通っていた理由を知った時は本当に衝撃です。

ある程度予想はしていましたが、それ以上に母親がやばいです。
しかも、そのやばいということに対して一切の反省がない。

こんな人生を歩んできた2人だからこそ、お互いのことを本気で理解しようとするし、2人にしかわからない絆が生まれるんです。

感想

面白い!という感想ではなく、すごかった・・・と言う気持ちでいっぱいになる作品でした。

作中の時の流れも四半世紀に及びますし、とにかく内容の濃い作品です。

弱い人間はどんなに取り繕っても、弱いままです。
そして、その弱い人間をほって置けない人間は、どんなにひどい目に遭おうと、弱い人間をほって置けないんです。

それが母親であれば尚のことだと思います。

とにかく2人揃って、幸せになってほしいと願う作品でした。

まとめ

今回は一穂ミチさんの『光のとこにいてね』を紹介しました

著:一穂ミチ
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本当に濃い内容の作品で、心に刻まれる作品でした。
ページ数も450ページ越えで、ボリュームたっぷりですが、非常に読みやすい作品です

この記事を読んで興味を持った方はぜひ実際に読んでみてください!

最後まで読んで頂きありがとうございました!

直木賞を受賞した作品はこちら

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