みなさんこんにちは!
年間100冊本を読む読書家のだいちです!
今回は五条紀夫さんの『クローズドサスペンスヘブン』のあらすじと感想を紹介します。
読んでみたいけど買う前に内容を知っておきたいな・・
こんな悩みを持っている方に向けた内容になっています!
『クローズドサスペンスヘブン』は五条紀夫さんのデビュー作で、”新潮ミステリー大賞最終候補”に選ばれた作品です。
審査員の湊かなえさんや道尾秀介さんのお墨付きの作品で、いきなり文庫化したことからも注目度の高さがわかると思います。
「全員もう死んでいるミステリ」と言うことで、少し変わったミステリであるのが特徴の作品です。
それではあらすじから紹介していきます。
今回紹介する作品
『クローズドサスペンスヘブン』
あらすじ
ーー自分は間違いなく殺された
しかし気がついたら目の前にはビーチと2階建ての洋館が見えていた。
その洋館には自分の他に5人の男女がおり、それぞれ見た目も雰囲気も全く知り合いには見えないようだった。
どうやらこの洋館に集められた6人は、現世で惨殺され、記憶をなくし、通称”天国屋敷”に返り咲いたらしい。
自分は一体誰なのか、誰に殺されたのかーー
もうすでに死んでいる6人の真相とはーー
物語の始まり
物語の始まりは一人の男の殺された現場の記憶です。
背後から何者かに首を切られ、そのまま死んでしまったのです。
確実に殺されたはずが、目の覚ますと男は綺麗な海岸に倒れていました。
首を切られたはずが、その傷は全くありませんでした。
しかし、殺された記憶は鮮明に残っているのに、それ以外の記憶が全くなかったのです
洋館に集められた6人
海岸で目を覚ました男があたりを散策すると、大きな2階建ての洋館が目の前に見えました。
男が玄関にある呼び鈴を鳴らしてみると、扉から洋館に似つかわしくない小太りの中年男性が出てきました。
その中年は、「やあ、いらっしゃい。お待ちしてましたよ」と言うのです。
その洋館には中年男性の他に4人の男女がいました。
それぞれ、メイド服を着ていたり、コック帽をかぶっていたり、ドレッドヘアだったり、ワンピースを着た女性もいました。
洋館にいた人物の話によると、集まった6人は全員首を切られて死んだ記憶があるというのです
しかも、首を切られ死んだと思ったら海岸で目覚め、洋館にたどり着いたとーー
洋館の目的
洋館に集まった人たちの話によると、この洋館は殺害された自分たちが誰が犯人なのかを知りたいという望みによって具現化したものだということでした。
自分たちを殺した犯人を知ることができれば、未練がなくなり成仏することができるのではないかとーー
その根拠にこの洋館には毎朝新聞が届くのです
毎朝届く新聞
この洋館には毎朝6時に新聞が届くようになっていました。
配達員はおらず、勝手にポストに入ってるんです・・・
毎朝届く新聞は内容がどんどん書き加えられていくスタイルで、現世で6人の人物が洋館で死んだということが示唆されていました。
物語の展開
死んだ時の記憶しか残っていない6人の男女
この6人は一体誰に殺されたのか、そしてこの6人は一体何者なのか、6人の共通点はなんなのか。
洋館での時間が進むにつれて、新聞内容からどんどん事件の詳細も明らかになっていきます。
洋館で起きた大量殺人事件の真相が知りたい方はぜひ実際に読んでみてください!
感想
特殊な設定で物語に引き込まれる
今回紹介して『クローズドサスペンスヘブン』は特殊な設定でのミステリーになっています。
物語の始まりから殺人が起き、同じ事件で殺された6人が天国で殺した犯人を解き明かしていくストーリーです。
登場人物が「全員もう死んでいる」ので、設定の時点でかなり引き込まれる作品でした。
物語の展開も、殺人現場が再現された天国で、忘れた記憶を思い出しながら、6人が互いに犯人を疑いつつ事件が解明されていきます。
登場人物もわかりやすくあだ名で示されているので、読みやすく引き込まれる作品でした。
楽な気持ちで読めるミステリーですよ!
ラストはすごくあっさりだったのが少し残念・・
設定は特殊で面白かったんですが、正直最後はあっさり過ぎるかなと感じでした。。。
犯人も判明し、動機もわかったのですが、その動機も自分勝手な感じがしたし、最後のパンチが物足りないと感じました。
最後にもっと大きな展開があったら、「面白かった〜!」って気持ちよくなれたなあと思いました。
ただ、物語としてはラストまで綺麗にまとまっていたので、納得のいくラストではありました!
まとめ
今回は新潮ミステリー大賞候補に選ばれた『クローズドサスペンスヘブン』を紹介しました
登場人物が全員死んでいる状態で展開されるミオステリーで、特殊な設定に引き込まれる作品でした。
難しい謎解きもないので、楽な気持ちで読めるミステリーという感じでした。
興味がある方はぜひ読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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