みなさんこんにちは!
年間100冊本を読む、読書家のマイスナフキンライフの管理人・だいちです!
今回は168回直木賞を受賞した作品
千早茜さんの『しろがねの葉』のあらすじと感想を紹介します。
読んでみたいけど、買う前に内容知りたいな・・
直木賞作品読んでみたいけど、面白いの?
こんなことを考えている方に向けた内容になっています
この記事を読めば、千早茜さんの『しろがねの葉』をきっと読みたくなるはずです!
『しろがねの葉』は家族と生き別れになった少女が、鉱山で働きながら、女としての生き方を知り、成長していく物語です。
戦国時代の男と女の生き方をリアルに感じることができる、深い作品です
それではあらすじから紹介していきます!
今回紹介する作品
『しろがねの葉』
まずはあらすじから紹介していきます
あらすじ
戦国末期、家族と生き別れになった少女・ウメ
ウメが行き着いた場所は、シルバーラッシュで沸く石山銀山だった。
銀山で天才山師・喜兵衛に拾われ、ウメは男の中に混じり、鉱山で働くことになった。
しかし、徳川陣営の勝利により、喜兵衛の力が弱まり、ウメは女として一人で生きて行くことになってしまった。
一人になったウメに襲いかかるのは、女であるが故の苦悩
ウメは銀山で女としてどのような人生を歩むのか
ウメが最後に出す答えとはーーー
主人公・ウメの故郷
ウメの百姓の家庭の生まれで、小さい頃から貧乏な生活を送っていました。
常に腹を空かせており、よく森の中で木の実を食べたりしていました。
そんなウメは小さい頃から、夜目が利き、村の中では活発に動く子供でした。
ある日、村の中で男たちがある噂話をしていました。
『山を二つ、三つ超えた石見の国に、光る山がある』『そこで銀を掘れば、米を食える』と。
そんな話を聞いたある日、月が光る夜に突然両親に起こされました。
『黙ってついてこい』
両親は村の米を盗み、夜逃げをしようとしていたのです。
しかし逃げる途中で村の人たちに見つかってしまいます。
その中で、母親はウメだけでも逃がそうと、真っ直ぐ前を向いて逃げろと告げるのです。
これからウメが、実の両親に再び会うことはありませんでした。
山師・喜兵衛との出会い
家族と生き別れになったウメ
この時ウメはまだ、5歳か6歳頃でした。
死にたくないと言う一心で、山を越えたウメ、石見銀山にたどり着きます。
そこで、天才山師である喜兵衛に拾われるのです。
喜兵衛に拾われたウメは、喜兵衛の元で、銀堀として働くことになります。
喜兵衛に鉱山の知識と秘められた鉱脈のありかを授けられたウメは、女でありながら鉱山で立派に成長していくのです。
女性になっていくウメ
しかし、大きくなるにつれて、ウメの体に段々と変化が現れはじめます。
生理が始まり、体も段々と丸みを帯びてくるようになったのです。
女性としての変化が現れ始めたのです。
さらに、同年代の銀堀であった隼人という男の子に、女性として見られるようになっていったのです。
銀堀として生きていくと決めたウメにとって、この変化は耐え難いものでした。
そんな時、関ヶ原の合戦で徳川軍が勝利し、徳川による銀山の支配が強まっていきます。
その影響で、今まで現場を取り仕切っていた喜兵衛の力が弱まり、喜兵衛は銀山から離れていくようになったのです。
その後、ウメに身に最悪な事態が起こります
結果的に流産することになってしますが、この時にウメは女であること、女として生きていくことを考えるのです。
女として生きていくウメの成長
徳川の支配により、喜兵衛の力が弱まり、喜兵衛は山を離れることを決めます。
そして、ウメは一人で生きていくことを決めました。
一人で生きていくこと数年
喜兵衛が亡くなったことを聞かされます。
山で死にかけていたウメを拾ってくれた喜兵衛
そんな喜兵衛に、ウメは密かな恋心を持っていましたが、喜兵衛はもうこの世にはいません。
悲しみにくれたウメのそばには、同年代の銀堀であった隼人がいました。
ウメは隼人を結婚することを決めたのです。
その後、ウメと隼人の間には子供が産まれ、ウメは山には登らず、女として生きていくことになったのです。
愛する者との別れ
母親として、そして女として生きていくことになったウメ
隼人との生活にも幸せを感じていたウメですが、銀堀である隼人の体に異変が現れます、
銀堀は薄暗い山の坑道の中で、働いています。
そんな坑道の中で、長年働いていると、多くの人は肺を病むのです。
咳が止まらず、ひどい時には血痰を吐き、血痰によって喉が詰まるなんてこともあったのです。
ここから先のウメの人生には、さらなる悲しみが待っています。
しかし、その中でウメは女として生きていく目的を見つけていきます
ラストの展開が気になる人はぜひ実際に読んでみてください!
感想
ウメの生き方の変化
本作の見どころはウメの生き方の変化です
喜兵衛に拾われた頃は、男勝りで、自ら鉱山で働いていました>
そして喜兵衛に憧れ、銀堀として立派になることが夢でした。
しかし、年が経つにつれて体に変化が現れ、周りの目も変わっていきます。
男と女は同じ環境で、同じ立場で生きることは難しいということを感じさせられました。
男には男の役目が、女には女の役目があるとはっきり描かれていました。
現代ではそれぞれの垣根はなく、キャリアウーマンや主夫なんて言葉ありますが、作品の時代ではそういうものがなく、はっきり分かれていたんだなと感じました。
登場人物が魅力的
本作の登場人物は全員がすごく魅力的なのが、印象に残りました。
ウメや喜兵衛、喜兵衛の付き人であるヨキや、女郎の菊など登場人物がそれぞれしっかりと役割を持っていて、多くの人物が登場する割には、わかりやすく読めたと思います。
特に喜兵衛の付き人であるヨキは、作品の最後まで根幹に関わる活躍で、ウメの生き方を見守る大切な役割でした。
直木賞も納得の作品!
本作は直木賞受賞作ですが、本当に納得の作品です!
候補作を見た時はまだ読んでいなかったので、興味を持っていませんでしたが、本当に深い作品で、直木賞にふさわしい作品です。
読んだ後は実際に石見銀山に行ってみたいと思いました
当時の生活を知ってみたいと思います。
まとめ
直木賞受賞作品、千早茜さんの『しろがねの葉』
直木賞も納得の作品で、当時の世界が伝わる素晴らしい作品でした。
興味がある方は実際に読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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