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五十嵐律人『幻告』あらすじと感想(ネタバレ)【時空を超えたミステリー】

みなさんこんにちは!
今回は五十嵐律人さんの『幻告』を紹介します!

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五十嵐律人さんは現役の弁護士で、法律を主題にした作品が多くある作家さんです。

今作は法律とタイムスリップという超常現象がミックスされた、新しいリーガルタイムリープミステリーです

タイムスリップが関わるため時系列などを整理しないといけないし、法律自体も馴染みがないので正直難しい作品でした
なのでざっとあらすじを紹介して、流れをまとめていきたいと思います!

目次

『幻告』

あらすじ

裁判所書記官として働く宇久井傑
強制わいせつで有罪になった父の存在を隠して過ごしていたある日、突然法廷で意識を失い目覚めると、そこは五年前父親が有罪判決を受けた裁判のさなかだった。

タイムリープの中で冤罪の可能性に気がついた傑は、タイムリープを繰り返しながら事件の真相を探り始める。しかし、過去に影響を及ぼした分だけ、五年後の「今」が変わっていくーー親友を失い、父の運命まで変わってしまう。

未来を懸けたタイムリープの果てに、
傑が導く真実とはーー

プロローグ

物語はプロローグとエピローグ、その他4章の構成になっていて、プロローグから物語にグッと引き込まれると思います。

”初めて父親を見たのは、刑事事件の法廷だった。
主人公の宇久井 傑(うぐい すぐる)は小さい頃から母子家庭で、父親のことを母親は一切話そうとはしませんでした。

しかし傑が大学生の頃、突然家に刑事が訪ねてきます。その目的は傑の父親が逮捕されたこと。

その原因は強制わいせつ事件
しかも父親の再婚相手の連れ子である義理の娘に対して、手足を縛り視界を奪ってから襲ったという下劣なもの

今まで会ったことのなかった父親が性犯罪を起こし、初めて目の前に現れるなんて相当しんどいですよね

この事実を誰にも明らかにしないまま、傑は大学を卒業し裁判所書記官になるのです。

裁判所書記官の傑

裁判所書記官となった傑は、烏間裁判官という少し変わった裁判官に指導を受けながらさまざまな事件と担当していました。

裁判所書記官というのは裁判で起きた出来事や言動などを記録する役割の人のことです

そんな新人として裁判所書記官を勤めていたある日、仁保雅子と篠原凛という女性の窃盗容疑の裁判を担当することになります。
仁保雅子は窃盗の常習犯で、篠原凛は窃盗症という病気を抱えた被告人でした。

二つの裁判を担当し最初の公判を終えた日、裁判所を出ようと法廷の扉を開けたら傑は突然不思議な感覚に包まれタイムスリップしてしまうのです!

この二つの裁判が引き金だったのです

タイムスリップ

タイムスリップした先は実の父親の初公判の日
仲の良い二人の友達と食事をとってる場面にタイムスリップするのです。

突然のタイムスリップに困惑する傑ですが、すぐに状況を理解し昔と同じように父親の初公判の膨張に行くのです。しかし、傑の知っている過去とは違う場面が一つ。

裁判所に幼馴染の千草藍も一緒にいるのです。

傑の知る限りでは誰にも父親のことは打ち明けていませんでした

同じ過去を辿っても同じ未来しか起きないと思った傑は、幼馴染の藍にだけは父親のことを話します。
そして初公判が終わり、現実に戻った傑は衝撃の事実を知ります。

父親のことを話すという違う過去を選択した結果、傑と藍は恋人同士になっており、他の友人とは完全に疎遠になってしまっていたのです

わいせつ事件を起こした男の息子ということで周りから人が離れていってしまっていたのです

物語の流れ

このような形で過去にタイムスリップし、違う行動を選択していった結果、傑は父親の事件が実は冤罪だったのではないかということに気づきます。

さらには仁保雅子と篠原凛という最初は関係のないと思われていた人物が過去の父親の事件に大きく関わっていたのです。

ですが、過去に行くことで現実は様々な変化をします。
友人を無くしたり、途中には父親が殺されるという残酷なものに変わってしまうこともありました。

しかし、傑はその中でも父親の冤罪を証明しようと過去のタイムスリップし、新しい行動を起こしていきます。
果たして父親の冤罪は証明されるのか。父親の事件の裏に隠された衝撃の真実とはーーー

気になる方はぜひ一度読んでみてください!

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感想

いやー、この作品はめちゃくちゃ頭使いました!
法律とタイムスリップが掛け合わされていて、時系列とか法律用語とかがすごいです!

じっくり時間をかけて読むよりは、一気に読み切った方がいいと思います!
時間空けるとすぐに忘れていきます。。笑

でもその分読み応えはしっかりあります!
タイムスリップを繰り返していく中で、父親の本当の罪が明らかになっていいきます。

そうすると最初はわいせつ事件を起こした最悪なお父さんという印象が、どんどんかわいそうって思えてきます。

また傑の過去の事件には様々な人物が関係していて、裁判官の烏間も大きく関係しています。
しかもこの関係性は想像以上に深いんですーーー

とにかく作り込まれている作品で、読み終わった後は達成感でいっぱいになりました笑

まとめ

いかがだったでしょうか!
五十嵐律人さんの『幻告』

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正直難しい作品でしたが、その分読み応えのある作品です。

裁判官の法律を扱う人としての難しさとかがリアルに描かれていて、そういう世界に興味がある人もきっと楽しめると思います!

ミステリーとしてもしっかりしてるし、読み応えのある作品を読みたい人にオススメです!

興味のある方はぜひ読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!

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