みなさんこんにちは!
今回は凪良ゆうさんの作品『汝、星のごとく』を紹介します!
2020年本屋大賞を受賞し、22年には実写映画化された『流浪の月』で有名な凪良ゆうさん
この作品は約2年ぶりの長編作品になります
まず最初に伝えたいのは
この作品は僕が今まで読んできた小説の中で5本の指に入るくらいの素晴らしい作品です!
読んだ後しばらく放心状態になるくらい余韻に浸ってしまう最高の作品です
それでは紹介していきます!
あらすじ
あらすじ
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。
物語の始まり
まずプロローグは驚きの一文から始まります。
『月に一度、私の夫は恋人に会いにいく。』
妻公認の浮気!?と思いますよね。でも実際そうなんです。
妻である暁美と娘の結、夫の北原先生という家族構成で、三人は瀬戸内海にある島で暮らしています。
そして夫である北原先生は月に一度今治にいる恋人に会いにいくのです。
北原先生の浮気は島で大きなネタになっていて、プロローグでは暁美は生きにくそうに描写されています。
このプロローグの後からは、暁美の学生時代の物語が始まります
そこでメインになる人物が青埜櫂(あおのかい)
物語は暁美と櫂の大恋愛を通して進んでいきます
それではこの後の展開を紹介していきます
暁美と櫂
櫂は16歳まで京都で過ごし、高校生になって島に移住してきました。
そして、暁美は生まれてからずっと島で過ごしてきました。
そんな二人には共通点がありました
それは”ろくでもない親に育てられ、愛情を求めているということ”
櫂の父親は櫂が生まれてからすぐに亡くなり、母子家庭。
そして、櫂の母親は1時たりとも男なしでは生きられない性格で、男を追いかけて島に移住するくらいの母親でした
さらに男のために夜勝手に出かけて櫂のことをほったらかしなんてのは日常茶飯事でした
母親になるには弱すぎる人なのです
そして暁美の父親は浮気をしており、家に帰ってこないなんてのもしょっちゅう
さらに母親はそれを把握しており、本人には何も言いません。ただじっと父親の帰りを待っているのです。
暁美はそんな母親をほっておけず、そばにいることしかできないのです
家庭はほとんど壊滅状態でした
そして最初はそこまで接点なかった二人はお互いの家庭のことを知り付き合うことになるのです
学生時代
櫂は、京都にいた頃から仲の良かった友達の尚人と一緒に漫画を描いていて、出版社に作品を出したりと夢に向けて進んでいました。
そして、高校を卒業したら東京に出て漫画家として生きていくことを決めていました。
しかし暁美はこれと言った夢がなく、一つあるのは趣味のオートクチュール刺繍のみでした。
家庭が崩壊している現実の中での逃げ道が刺繍だったのです。
そんな暁美は櫂と付き合うことになり、一時期は櫂と一緒に東京に行くことを決意しますが、暁美の母親が父親の浮気により精神を病み、一人にはできなくなったことから暁美は島に残ることになります。
その後の展開
ここまで暁美と櫂の学生時代を書いてきましたが、プロローグで出てきた北原先生をいうのは何者なのか。
それは暁美と櫂の高校時代の先生です
壮絶な人生の中で二人にそっと手を差し伸べてくれる唯一の大人が北原先生でした。
では何故暁美は北原先生を結婚したのか、それは今後の展開で明らかになっていきます。
話を戻して、二人が高校を卒業した後は櫂は東京で漫画家、暁美は島で普通の会社員をしながら趣味でオートクチュール刺繍を続けていました。
まず、櫂は東京で漫画家とした大成功します。
漫画は雑誌の看板になり、アニメ化まで決定します。
しかし、絶頂の途中一緒に漫画を描いていた尚人がある事件を起こしますーーー。
そして暁美は島で病んだ母親と一緒に安月給でなんとか生きているような状態でした
櫂とは天と地の差があり、東京に会いにいくたびに惨めな思いになっていくのです。
こんな2人がいつまでも遠距離恋愛を続けられるとは思えないですよね。
その後2人は別れを選択するのですが、その後の人生が本当に鳥肌が立つ展開なのです。
その後の二人の人生が気になる方はぜひ実際に読んでみてください!
感想
櫂と暁美の人生
卒業後の2人の人生は本当に壮絶です。
櫂は東京に行ってから人生の頂点とどん底を味わいます。
そして暁美はずっと母親に縛られ辛い人生を送っていきます
そして2人はしばらく遠距離恋愛を続けてから別れることになるのですが、その別れの場面も辛いです。。
暁美の惨めな気持ち、櫂のそれを察することができない性格
高校時代の幸せな2人が描かれているからこそ、この別れの場面は相当辛いシーンになります。
北原先生の存在
そして、この作品で櫂と暁美の2人以外に大事な人物が、最終的に暁美と結婚した北原先生
学生時代から謎に包まれていて、何かと2人を気にかけていましたが、そもそも何で2人のことを気にかけてくれるのかわかりませんでした。
櫂と別れ辛い気持ちを味わっている暁美に優しくし、結婚を持ちかけるのが北原先生なんです
櫂と暁美は北原先生がいたからこそ最後は幸せなラストを迎えるのです。
北原先生の過去や本当の気持ちを知ったら、北原先生の人柄に感動します。
そして、プロローグの浮気が全然違ったものに見えてくるはずです
感想
もう一度言いますが、この作品は僕が今まで読んできた小説の中で5本の指に入るほどの素晴らしい作品でした。
読んだ後もこの作品の素晴らしさに酔いしれるくらいでした。
人生は障害物競争のようなものです。
どんな道を選択しても必ず障害にぶつかります。
その度に自分の思うやりたいことを選択して進んでいけば最後にはきっとゴールに辿り着きます
そのゴールは幸せなものばかりじゃないかもしれませんが、自分が選んで道ならば、辛いゴールでも悲しまずに前を向いていけるはずです
そんなことを作品を通して感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか!
凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』
心の底から大好きな作品になりました。
辛いシーンもありますがそれ以上にラストは感動します
本当に後悔しない作品です
個人的には映像化を期待しています
最後まで読んで頂きありがとうございました!
この記事を読んで興味を持った方はぜひ読んでみてください!
コメント