みなさんこんにちは!
今回は町田そのこさんの『宙ごはん』のあらすじと感想を紹介します!
複雑な家庭の宙(そら)
そんな宙の成長と、その成長と一緒にある思い出ごはんのお話です。
辛い現実の中にも、希望を持てる物語です
それではあらすじから紹介していきます!
あらすじ
あらすじ
宙には『お母さん』と『ママ』の二人いる
育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』である
時に厳しく、愛情たっぷりに育ててくれたママの風海(ふみ)
イラストレーターとして活躍する子供っぽいキレイなお母さんの花野(かの)
二人の母親がいるのは宙にとってすごい幸せなことだった
宙が小学校に上がるとき風海の夫の海外赴任が決まり、宙は花野と二人で暮らすことになった。
しかし、花野はお母さんらしいことは一切してくれず、その代わりに花野の後輩である佐伯(さえき)が毎日ご飯を用意して、話し相手になってくれた。
ビストロである佐伯はお父さんのように宙のことを育てくれ、宙は佐伯の作ってくれるご飯と共に成長していくーー
家族とは、母親とは、愛情とはなんなのか
宙は成長しながらいろんことを学んでいくーーー
『ママ』と『お母さん』
宙には『ママ』と『お母さん』がいます
宙のことを愛情たっぷりに育ててくれている風海と宙のことを産んだ花野である
そして、風海と花野は姉妹で、花野がお姉さんです
保育園の頃は、風海とその家族と一緒に暮らしていて、たまに花野に会いにいく生活をしていました。
そんな生活に宙は幸せを感じていました。
しかし、宙が小学生に上がるときに風海の家族はシンガポールに転勤になり、宙は花野と二人で暮らしていくことになったのです。
最初は楽しみにしていた花野との生活は窮屈で、花野は母親としての役割を全然果たしてくれなかったのです。
ご飯も作ってくれない、一緒に住んでいてもなんの相手もしてくれない、授業参観にもきてくれないーー
宙は自分が愛されているのかわからなかったのです
佐伯の存在
佐伯は花野の中学時代の後輩で、密かに花野に思いを寄せていました。
そんな佐伯はビストロで働いていて、毎日宙のご飯を作ってくれ、宙の相手をしてくれていました。
まさに宙にとったらお父さんのような存在だったのです。
物語の流れ
佐伯の存在と料理のおかげで、宙は寂しいながらも強く成長していきます。
全5話の物語で、宙は佐伯の料理と一緒に成長していきます。
感想
とにかく実際に読んで欲しい作品
今回あらすじには物語のネタバレとなりそうな部分はほとんど書いていません!
何故なら、とにかく読んでほしいから!
読みながら嫌な気持ちになったり、ほっとしたり、幸せな気持ちになったり、いろんな感情がわき起こる作品なので、中身を知らずに素のままで読んでほしいです!
花野と佐伯の存在
花野は花野なりに宙のことを一生懸命愛そうとしているけれど、その方法がわからなくて宙はいつも寂しい思いをしていました。
花野はまだまだ子供で、時には宙にひどいことをしてしまいますが、それでも宙と花野は二人で成長しながら生きていくんです。
その花野の母親としての成長と、宙自身の成長がこの作品の一番の見どころになっています!
そして、この成長には佐伯の存在がめちゃくちゃ大きいです
佐伯が作る料理は人を幸せにする料理で、辛い時に優しく支えてくれる素晴らしい料理です
料理が繋いだ縁は太くしっかりと結ばれて、宙を成長させていくのです。
家族とは?を考えさせられる作品
母親とはなんなのか。
家族はどうあるべきなのか。
大人ってズルい生き物やなと思ったり。
罪を償う責任と苦しみってなんなのか。
いろんことを考えさせられる素晴らしい作品でした!
印象に残った言葉
『私、寂しいとか、怖いとか哀しいとか、大人は感じないんだと思ってた』
『宙ごはん』56ページ
一緒に食べないと、意味がないんだよ。
『宙ごはん』105ページ
ひとというのは、しあわせの山を登る生き物なんだ
『宙ごはん』200ページ
『亡くなったひとの家族はね、失った辛さや寂しさを乗り越えるのに精一杯なんだ。
宙ごはん』325ページ
罪を赦す余裕なんてないし、そもそも赦す必要なんてない。』
まとめ
今回は町田そのこさんの『宙ごはん』のあらすじと感想を紹介しました!
正直期待以上の作品で、町田そのこさんの作品を一度でも読んだことがある人はきっと好きになると思います。
ただの幸せな物語ではなくて、辛い現実の中にある小さな幸せの中で強く生きていく、希望を与えてくれる物語です。
興味がある方はぜひ読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございました!
⇩本屋大賞にノミネートされた町田そのこさんの作品は下の記事からご覧ください⇩
⇩町田そのこさんの本屋大賞を受賞した作品はこちらから⇩
コメント